米ミシガン州知事、施政方針演説で教育改善と生活費負担軽減に焦点
(米国)
シカゴ発
2026年03月04日
米国ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事(民主党)は2月25日、施政方針演説
を行った。主に州の教育改善と生活費負担軽減に重点を置いた内容となった。特に、識字率向上のための就学前早期教育の開始や追加支援、住宅不足解消のための低コスト住宅建設の継続や低所得者向け住宅税額控除、医療費負担軽減のための医療債務軽減やメディケイド(低所得者向け医療保険)資金の保護などを提案した。
産業面では、電池・自動車・半導体工場が州内各地で新設され、原子力発電所の再稼働や、製造業・エネルギー・防衛分野での投資が進む中、道路などのインフラ整備、スタートアップ支援により、州は3年連続で「ビジネスに適した州」トップ10入りを果たしたと強調した。
また、これに先立ち2月11日に発表した2027年度(10月~9月)予算案
でも、識字率向上、生活費負担の軽減、メディケイド保護、道路整備を重点的に進める姿勢を示した。予算総額は881億ドルで、就任以来、州の債務は280億ドル以上削減され、レイニー・デイ・ファンド(注)は倍増したとし、経済不安や連邦政府による医療・食料支援削減が続く中、高齢者の固定資産税軽減、勤労世帯向け税額控除、退職者税の撤廃、チップや残業代の非課税措置、全公立校生徒への無償給食継続などの家計支援策を拡充することを提案した。
なお、連邦による医療費補助削減に対応するため、たばこ税・電子たばこ税・デジタル広告税・オンラインゲーム税などを活用し、7億8,040万ドルを投じてメディケイド財源を安定化させることも提案している。本来、たばこ製品、大麻、ギャンブル、アルコールなどの物品に課される「悪行税(sin tax)」は、それらの消費に伴う負の影響のコストを賄うことを目的としているが、同州のように同税を新たな財源として確保することで、連邦補助削減の補填(ほてん)を試みるケースもみられる(注2)。
(注1)予期せぬ出費や急な収入減に備えて貯蓄しておく緊急資金。
(注2)2025年の「大きく美しい1つの法案(OBBB)法」に伴う連邦政府による補助削減を見据え、イリノイ州、カリフォルニア州、ミネソタ州などは、電子たばこ・大麻・ニコチン製品を対象に、悪行税の引き上げ加速と厳格な新規コンプライアンス要件を導入している。
(星野香織)
(米国)
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