2026年2月のインフレ率は前年同月比2.4%に減速、物価安定は進む一方で外部リスクは残存
(チリ)
サンティアゴ発
2026年03月09日
チリ国家統計局(INE)は3月6日、2026年2月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.0%と発表した。事前の市場予測(0.2%)を下回った。これにより、前年同月比のインフレ率は2.4%となり、2020年8月以来の最低水準を更新した(添付資料図参照)。
CPIを構成する13分類の費目のうち、前月比で6分類が上昇、7分類が下落した。上昇に寄与した主な費目は「衣類・靴類」(前月比2.3%)および「食品・飲料(酒類を除く)」(0.2%)だ。一方、「住宅・光熱費」(マイナス0.4%)が物価の下落に特に寄与した。品目別では、牛肉(1.5%)や都市間バス運賃(18.5%)などの上昇が目立った一方、電力(マイナス1.7%)、集合住宅共益費(マイナス2.7%)、国内航空運賃(マイナス22.4%)などの下落が目立った。
ニコラス・グラウ財務相は、「2月のインフレ率0%は家計にとって朗報」と強調した。また、実質賃金の上昇が続いており、購買力改善が見込まれるとの見方を示した。
一方、民間銀行の見方は慎重だ。イタウ銀行は、中東情勢に起因する原油価格上昇が新たなインフレリスクになると指摘。サンタンデール銀行も、国際エネルギー価格の高騰を受けて2026年のインフレ率の見通しを2.7%から3%に上方修正し、利下げ判断が先送りされる可能性を警告している。内需の弱さが物価の落ち着きに影響しているとの分析もある。
足元のインフレ指標は安定化を示す一方、外部要因への警戒感は依然として残っており、今後の金融政策判断に影響を与えるとみられる。
(橋爪優太)
(チリ)
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