ニューヨークでギフト・家庭用品・雑貨などの国際見本市、和歌山県企業10社も出展

(米国)

ニューヨーク発

2026年03月19日

米国ニューヨーク(NY)市で2月1~3日、ギフト、ホームプロダクト、雑貨などの北米最大規模の国際見本市「NY NOW」が開催された。本見本市に来場するバイヤーは入場資格を得るために、ビジネスの実在証明や仕入れ実績の提示などの厳しい事前審査を通過しており、商談に集中できる環境が整えられている。本見本市は夏と冬の年2回開催で、今回は数百を超えるブランドが米国内外から参加した。会場には国・地域別パビリオンも設けられ、世界各国・地域の商品が一堂に会する場となった。

ジェトロは和歌山県とわかやま産業振興財団と共催で、NY NOWに同県内企業10社の商品を展示するスペースを設け、北米市場への販路開拓・拡大支援を実施した。ブースには和歌山県産製品や、同県の伝統的な技法で作られたさまざまな製品が並んだ(注)。展示スペースは日本のブランドと米国のバイヤー間の隔たりを縮め、より良いビジネス関係の構築機会を提供するプラットフォーム「DECOBOKO」のブース内に設置された。

写真 ジェトロ、和歌山県、わかやま産業振興財団共催の展示スペース(DECOBOKO提供)

ジェトロ、和歌山県、わかやま産業振興財団共催の展示スペース(DECOBOKO提供)

開催期間中、和歌山県企業の展示スペースには多くのバイヤーが来訪し、「クオリティー」や「デザインの美しさ」などの点で高い評価を得た。現地に渡航した複数企業が受注を獲得したほか、見本市後の商談につながる関係を構築するなど、北米市場の販路開拓・拡大に向けた足がかりを得られた。

出展者からは、「実際に米国のバイヤーやディストリビューターから率直な意見をもらうことで課題が明確になった」「出展者間の横のつながりができたことも大きな成果の1つで、同じブース内で展示していた企業の店頭にサンプルを置かせてもらえるようになった」といったコメントがあった。

出展前にジェトロは、見本市での成約件数の増加を図るため、米国で小売店を運営するバイヤーを和歌山県に招聘(しょうへい)し、出展企業向けに対面での面談機会を設けた。出展企業は商品の選定や訴求方法、米国市場への展開に向けた商品改良方法などについて情報収集し、バイヤーからフィードバックを受け、出展準備を進めた。

会期中には、DECOBOKOが「バイヤー・トーク・アンド・ネットワーキング・イベント」をNY市で開催した。イベントでは米国で小売店を経営するバイヤー2人が登壇し、日本商材の最新トレンドと販売現場の課題を共有した。同バイヤーによると日本製品は品質やパッケージデザインが高く評価される一方、英語表示不足や取引における決済方法の制約が課題として挙げられた。ワークショップを活用した文化体験型販売は集客力が高く、価格設定では「高品質」「ストーリー性」が重要と指摘。特にウェルネス需要の高まりを背景に、体験と結びついた商品訴求が有効と説明された。会場内では参加者同士の交流も活発に行われ、米国展開における課題や悩みを共有・相談し合い、横のつながりを強化する場としても機能した。

写真 DECOBOKO主催イベントの様子(DECOBOKO提供)

DECOBOKO主催イベントの様子(DECOBOKO提供)

次回のNY NOWは2026年8月2~4日に行われる。

(注)伝統的な染め技法を生かしたハンカチや手ぬぐい、棕櫚(シュロ)を使ったタワシ、紀州ひのきのコースターやピアスなどの生活・服飾雑貨や、和歌山県産柿をアップサイクルしたヘアケア用品や、天然木の障子照明、ペットボトル再生素材による陶器風のお皿、ハイス鋼の高硬度ハサミ、厳選した上質な革製品などが展示された。

(奥修平)

(米国)

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