中国、1~2月の対タイ輸出額は前年同期比35.3%増、在タイ日系企業は警戒と商機模索

(中国、タイ)

調査部中国北アジア課

2026年03月27日

ジェトロは3月26日、貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラス(以下、GTA)を基に中国の1~2月の対タイ輸出額をまとめた。前年同期比35.3%増の188億8,811万ドルだった。中国の1~2月の輸出総額、対ASEAN輸出額は同21.6%増、29.1%増であり、タイへの輸出額の伸び率がそれらを大きく上回った。

2025年通年の中国のタイへの輸出額についてGTAで見ると、前年比20.5%増の1,036億5,221万ドルだった。HSコード2桁ベースで輸出上位品目をみると、1位は85類「電気機器およびその部分品」で前年比51.7%増の308億6,434万ドル、2位は84類「原子炉、ボイラーおよび機械類並びにこれらの部分品」で26.4%増の169億712万ドル、3位は39類「プラスチックおよびその製品」で8.4%増の50億9,564万ドル、4位は87類「鉄道用および軌道用以外の車両並びにその部分品および附属品」で23.3%増の50億3,286万ドル、5位は73類「鉄鋼製品」で16.6%増の40億6,838万ドルだった(添付資料表参照)。このうち特に増加した85類について、HSコード4桁ベースで品目別の輸出額をみると、「電話機およびその他の機器(HSコード8517)」が前年比2.1倍の112億5,968万ドルと最も金額が大きかった。なお、85類全体の伸び率に対する同品目の寄与度は29.6と最も高かった。85類の品目の輸出額をHSコード6桁ベースでみたところ、「電話機およびその他の音声、画像その他のデータを送受信するための装置の部品(HSコード851779)」が3.3倍の79億3,195万ドルと金額が最も大きかった。次いで金額が大きかったのが「スマートフォン(HSコード851713)」で、14.6%増の23億6,471万ドルだった。

また、自動車を含む87類については、「乗用自動車その他の自動車(HSコード8703)」の輸出額が2024年に前年比41.1%減となったものの、2025年は39.1%増の21億4,668万ドルと大幅に増加に転じた。このうちHSコード6桁ベースでは、バッテリー式電気自動車(BEV)を含む「その他の車両(駆動原動機として電動機のみを搭載したものに限る、HSコード870380)」が33.2%増の19億1,730万ドルであった。

中国製品のタイへの流入について、ジェトロが1月に在タイ日系メーカーや商社など複数社に対し実施したヒアリングでは、「中国の製造業・最終製品のタイへの流入は止まらない。その前提で商機を作っていく発想が必要」との声が聞かれた。一方、「タイでの中国系企業との取引は、中国内で話が決まるケースが多く、タイでアプローチをしてもあまり意味がない」との声もあり、実際に「中国内での納入実績が、タイでの中国系企業との取引につながっている」との事例も聞かれた。

(和田拓己)

(中国、タイ)

ビジネス短信 39c526b0252bdfd7