中国、製造業DXが拡大、デジタル化改造の実施率が89.6%に
(中国)
調査部中国北アジア課
2026年03月26日
中国国家データ局の劉烈宏局長は3月24日、国務院新聞弁公室の記者会見で、2026年にデジタル経済の高品質な発展を重点的に推進する方針を示した。劉局長は、その重点措置として次の3点を挙げた。
- デジタル産業クラスターの段階的な育成。データの主体間・地域間を越えた流通・活用を推進し、科学技術イノベーションと産業イノベーションの深い融合を進め、デジタル産業クラスターの発展を推進する。
- デジタル経済分野のイノベーション企業の育成・強化。国家発展改革委員会などの関係部門と連携し、イノベーション力が高く成長潜在力の高い企業を選定しリスト化して重点的に育成する。
- 都市全域のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進。デジタル技術による製造業の高度化・効率化を加速させ、企業のDXを支えるプラットフォームの構築を支援することで、サプライチェーン全体の協同や価値創出を促すDXエコシステムの構築を目指す。また、業界別の高品質データセット構築を通じて、工業・製造業のイノベーション発展を促進する。このほか、物流、金融、医療、介護といった高付加価値分野における活用シーンの育成を加速させ、データ融合・応用を通じてサービス業の発展を支援していく。
工業情報化部傘下のシンクタンクである中国信息通信研究院(CAICT)が2026年2月12日に公表した「製造業DX発展報告(2025年)」によれば、中国の製造業におけるDXは拡大しており、大規模な普及段階に入った。2025年12月時点で一定規模以上の工業企業におけるデジタル化改造の実施率は89.6%、デジタル化設備の普及率は 57.7%に達した。業種別では、自動車が94.4%、船舶が94.2%、電子情報製造が93.9%と高く、全体を牽引した。地域別では、浙江省や安徽省、広東省が国内でも比較的先行しており、これら地域では一定規模以上の工業企業におけるデジタル化改造のカバー率が約90%かそれ以上だった。
中国では近年、製造業におけるDXを推進する政策が相次いで打ち出されている。2024年5月には「製造業DX行動方案(アクションプラン)」が公表され、2025年5月には「電子情報製造業のDXに向けた実施プラン」が発表されるなど(2025年6月2日記事参照)、新型産業化や近代的産業システムを構築するために、製造業全体のDX・スマート化を推進するとしている。
(富永笑美子)
(中国)
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