韓国・シンガポールFTAの高度化交渉開始で合意

(シンガポール、韓国)

シンガポール発

2026年03月05日

シンガポールと韓国の両政府は、韓国・シンガポール自由貿易協定(KSFTA)の高度化(アップグレード)交渉開始を決めた〔2026年3月2日付シンガポール貿易産業省(MTI)プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領のシンガポール訪問に合わせて発表された。共同声明によると、サプライチェーン強靭(きょうじん)化、グリーン経済、貿易円滑化、航空機の整備・修理・オーバーホール(MRO)分野における協力に向けて取り組む。両国の国内手続きの完了後に交渉を開始する。

KSFTAは2005年8月に署名、2006年2月に発効していた。両国の関係は2025年11月、国交樹立50周年に合わせて、戦略的パートナーシップに格上げされた。同戦略的パートナーシップ設立に関する共同声明では、KSFTA高度化について引き続き議論することに触れていた(2025年11月4日記事参照)。

AIや小型モジュール炉(SMR)でも協力

韓国の李大統領はシンガポールに滞在中、シンガポールのローレンス・ウォン首相兼財務相とともに、KSFTA高度化交渉開始に関する共同声明のほか、(1)科学技術協力、(2)人工知能(AI)および公共安全分野のデジタル技術推進協力、(3)知的財産(IP)分野における協力強化、(4)環境および汚染問題に関する宇宙・地理空間情報、(5)民間原子力エネルギー協力の5件の覚書(MOU)を交換に立ち会った。

これらのうち(2)については、シンガポールのホームチーム科学技術庁(HTX)と韓国情報通信産業振興院(NIPA)との間でMOUを交換。両者は、1.公共安全のためのイノベーションに関する共通の関心分野探求、2.AIなどの新興技術を活用した公共安全イノベーションにおける国際協力を強化するプログラム活用、3.相互支援によるイノベーションエコシステムの拡大と有望企業によるデュアルユース技術探求、4.効果的な知識・専門性・イノベーションの共有促進の4点で協力を進める(HTX発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

また、(5)については、シンガポールのエネルギー市場監督庁(EMA)と韓国水力原子力(KHNP)との間でMOUを交換。(1)シンガポールでの小型モジュール炉(SMR)の潜在的な活用に関する共同調査、(2)人材育成と訓練、(3)先進原子力技術分野における技術情報とベストプラクティスの共有などで協力を進める(EMAメディアリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(朝倉啓介)

(シンガポール、韓国)

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