英中銀、イラン情勢を背景に、政策金利据え置きを決定

(英国、中東)

ロンドン発

2026年03月24日

英国イングランド銀行(BOE、中央銀行)は3月19日、政策金利を3.75%に据え置くと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。前日まで開かれていた金融政策委員会(MPC)で、全会一致で決定した。金利の据え置きは2会合連続となる。

同発表によれば、世界の石油・液化天然ガス(LNG)供給量の約5分の1が通過するホルムズ海峡の航行が、ほぼ停止状態に陥っている中東情勢の混乱により、世界のエネルギー価格や肥料などの商品価格が急上昇している。停戦の見通しが立たず、また仮に沈静化してもエネルギー供給回復には時間を要するとみられる。さらに、備蓄の再構築や世界のエネルギーネットワークの脆弱(ぜいじゃく)性への認識の高まりが、石油・ガス価格の高騰要因となり得ると説明した。また、中東における紛争が、金融市場のボラティリティー(変動性)の増大と市場心理の悪化を招いているとした。

MPCの委員らは、次回MPCが開催される4月30日までの6週間の情勢展開によって、紛争の規模や期間が明らかになる可能性があるとの認識で一致した。また、MPCは中東情勢およびそれが世界のエネルギー供給やエネルギー価格、英国のインフレ見通しに与える影響を、引き続き注視していくとした。

キア・スターマー首相は3月23日、中東情勢の国内経済への影響に焦点を当てた内閣府危機管理委員会〔COBR(M)会議〕を主宰した。財務相、イングランド銀行総裁、エネルギー安全保障・ネットゼロ相らが状況について最新情報を提供し、経済にとって最善の策は事態の沈静化と紛争の終結であるとの認識を共有するとともに、不当な価格上昇から国民を守るための対応策について議論した。

(野崎麻由美、蒲田亮平)

(英国、中東)

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