「マイニング・インダバ2026」開催、アフリカ資源国の存在感高まる

(南アフリカ共和国、ザンビア、コンゴ民主共和国、ナミビア)

ヨハネスブルク発

2026年02月27日

南アフリカ共和国のケープタウンで2月9日から12日まで、「アフリカン・マイニング・インダバ2026」(マイニング・インダバ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが開催された。同会議は、鉱業分野に関する世界的に著名な国際会議で、展示会も併設されている。開催国を務める南アでは、2026年で32回目の開催となった。

今回の会議には、世界100カ国以上から過去最多となる1万人超が参加した。その内訳は、投資家約1,300人、鉱業企業の経営幹部1,450人超、政府関係者約1,400人などで、出展企業数は500社を超えた。日本からは松尾剛彦経済産業審議官のほか、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)などが参加し、JOGMECセッションおよびブース展示を行った。

開会基調講演では、ザンビアのハカインデ・ヒチレマ大統領が登壇し、鉱業セクターにおける透明性確保を進めた結果、就任から4年間で同国経済をマイナス成長からプラスの6.4%へ回復させたことを紹介した。また、今後300万トン規模の銅生産を目指す方針を示した上で、「ザンビアは重要鉱物の分野において責任ある投資のための選択されるパートナーとなる」と述べた。さらに、米国主導のロビト回廊および中国主導のタザラ鉄道に言及し、「単なる輸送ではなく、加工品の流通を含め、何を運ぶかに焦点を当てるべきだ」と強調した。

コンゴ民主共和国(DRC)のルイス・ワトゥム鉱山相は、「安定的な供給網と国内加工のバランスを模索する必要がある」とした上で、「米国との重要鉱物枠組みが具体的案件に結び付かない場合には、他のパートナーとも議論を進める」と発言した。

南アのグウェデ・マンタシェ鉱物・石油資源相は、「投資家がリターンを求めるのは当然だが、成長の果実は労働者や地域コミュニティーと共有されるべきだ」と述べた。また、アフリカにおける統一的対応の必要性を指摘し、重要鉱物の戦略的価値を踏まえた政策協調や投資誘致に向け、アフリカ大陸全体として足並みをそろえるべきとの認識を示した。

ナミビアのガウデンティア・クローネ鉱山・エネルギー副大臣は、「原材料の輸出のみを目的とした投資は歓迎しない」と明言し、ベネフィシエーション(現地加工による高付加価値化)は「単なる願望ではなく国家の法的方針だ」と述べた。さらに、鉱物資源と再生可能エネルギーを組み合わせ、地域全体の産業ハブとなる目標を示した。

今回の会議全体を通じて、コンゴ民主共和国、ザンビア、南アなどアフリカの主要資源国は、自国を単なる原材料供給地としてではなく、世界のエネルギー転換と技術革新を左右する戦略的パートナーとして位置付ける姿勢を強調した。その上で、投資家に対しては、現地での加工を通じた高付加価値化への関与を求めるメッセージを発信した。過去最大規模の参加者を集めた今回のマイニング・インダバは、アフリカ資源国の存在感の高まりをあらためて示す場となった。

(橋本泰宏)

(南アフリカ共和国、ザンビア、コンゴ民主共和国、ナミビア)

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