コロンビア・エクアドル間の関税対立が深刻化、双方が報復措置を発表
(コロンビア、エクアドル)
ボゴタ発
2026年02月06日
エクアドルのダニエル・ノボア大統領は1月21日、コロンビアからの全ての輸入品に対して30%の関税を課すと、ダボスの世界経済フォーラムに参加していた最中に突如発表した。ノボア大統領は「コロンビアと(グスタボ・)ペトロ大統領は、コロンビアで生産されたコカインがエクアドルに流入するのを防ぐための必要な対応をとっていない。われわれは年間10億ドルを超える貿易赤字があるにもかかわらず、コロンビアと真の協力をしてきた。しかし、われわれが対話を重視する一方で、われわれの軍は国境で麻薬密売に絡む犯罪組織と、コロンビアの協力なしに戦い続けている」と述べ、コロンビア側の「実質的なコミットメント」が生まれるまで本措置を維持するとした。
一方、コロンビア政府は対抗措置として、エクアドル産の73品目に対し同じく30%の関税を課すと発表した。対象となる品目は、主に魚介類の加工品、パーム油、コメなどの農産物だ。さらに、エクアドル向けの電力輸出(240〜320メガワット時)を停止した。電力は2024年の停電問題の影響が残るエクアドルにとって敏感なテーマで、エクアドル側はさらに新たな対抗措置を発表した。外国産原油をエクアドルの石油パイプライン(SOTE)で輸送する際の料金を1バレル当たり3ドルから30.77ドルへ約10倍に引き上げるというもので、SOTEはコロンビア石油公社(Ecopetrol)が1日約1万2,000バレルを輸送するのに利用している。
いずれの関税措置も2月1日に発効となり、同措置は年間約28億ドルに相当する両国間の貿易に影響を与える。コロンビアがエクアドルに約18億ドルの商品を輸出している一方、エクアドルの対コロンビア輸出はわずか9億ドル程度にとどまり、この不均衡がノボア大統領の制裁正当化の根拠となっている。両国の企業団体は、制裁のエスカレートが膨大な損失、価格上昇、輸出者や消費者への悪影響につながる可能性があるとして、緊急の対話を求めている。
また、ペトロ大統領は2月3日、米国のドナルド・トランプ大統領とホワイトハウスで初めて対面会談を行った。この場でペトロ大統領は、ノボア大統領が米国と近しい関係にあることを踏まえ、エクアドルとの問題を沈静化させるための仲介をトランプ大統領に求めた。
(木村香菜、アンドレス・ゴンザレス)
(コロンビア、エクアドル)
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