第4四半期GDPは前年同期比3%増、農業収穫高の増加や防衛・インフラへの政府支出が貢献

(ウクライナ)

キーウ発

2026年02月13日

ウクライナ国家統計局の発表(2月4日)によると、同国の2025年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(速報値)は前年同期比3.0%となった。4期連続のプラス成長となったものの、ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)の2025年10月時点の見通し(3.4%)をやや下回った。前期比(季節調整済み)では0.7%の成長となった。

第4四半期の前年同期比成長率は前期の実績(2.1%)を0.9ポイント上回った。NBUの1月のインフレ報告(2月5日発表)は、成長率の加速要因として、農業収穫高の増加や防衛産業への政府支出の増加を挙げている。また、食品や耐久消費財、発電機などに対する堅調な消費者需要の寄与も指摘した。特に、第4四半期の乗用車新規登録台数は前年同期比で89%増加している。電気自動車(EV)の輸入に対する付加価値税(VAT)20%の免税措置が2025年末で廃止されることを受け、駆け込み需要が生じた。

NBUが毎月調査するビジネス活動期待指数(BAEI)をみると、2025年10月は50.3と景況感の基準となる50を上回ったものの、11月と12月はそれぞれ49.4、49.2と50を下回った。しかし、2024年10~12月の数値(49.4、47.2、45.9)と比べると数値は改善している。安定した消費者需要や国外からの資金援助、インフラ復旧および道路工事向けの予算確保、インフレの鈍化などはプラスに働く一方、ロシアによる重要インフラへの攻撃や長期の停電、生産・物流施設の破壊、熟練労働者の不足などは引き続き懸念材料だ。

統計局が発表する景況感指数をみると、2025年第4四半期は107.4を記録した。2023年第2四半期以降、基準値の100を上回って推移しており、良好な景気を示している。

(坂口良平)

(ウクライナ)

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