メキシコ政府、5年間で5.6兆ペソのインフラ投資計画を発表
(メキシコ)
メキシコ発
2026年02月13日
メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は2月3日の早朝記者会見で、「福祉開発におけるインフラ投資計画2026-2030」を発表した。同計画では5年間で5兆6,000億ペソ(約50兆4,000億円、1ペソ=約9.0円)の投資を行うとし、投資する8つの分野と配分を示した。内訳は、エネルギー(約54%)、鉄道(約16%)、道路(約14%)、港湾(約6%)、保健(約6%)、水道(約2.83%)などとした。
また、2026年においては、可決された2026年予算案の投資計画(注)の5,368億ペソに加えて、7,220億ペソを投入するとし、その投資額はGDPの2%に相当すると強調した。その上で、今回の投資について、シェインバウム大統領は「公共投資だけではなく、政府と民間セクターによる共同投資(Inversion mixta)が特徴の1つだ」と述べており、投資額に民間投資が含まれることを示唆した。
エドガー・アマドール大蔵公債相は、同投資計画の戦略として4つの柱があるとした。
- 投資戦略委員会の設立:大統領の調整の下、プロジェクトの優先順位付けや進捗のフォローアップなどを行う。
- 新しい投資手段:インフラに特化したスキームで、透明性とコスト効率の向上を図る。
- 規制の更新:法的枠組みを調整し、官民共同の契約モデルを導入する。
- 全国データベースの提供:新規プロジェクトの計画立案を可能にするため、各種指標などの情報を投資家向けに提供する。
アマドール大蔵公債相は、「この投資により、新自由主義時代に失われた成長、福祉、高賃金の雇用、地域開発、主権の強化といった『共有された繁栄』が実現されるだろう」と強調した。
メキシコ土木技術者協会(CICM)のリカルド・エラソ資金調達委員会コーディネーターは、「この発表に大きな期待が寄せられている」と述べたが、「新しい投資手段について把握する必要があり、共同投資は既にいくつかのケースで利用されているものの、その詳細については不明点もある」とし、共同投資の具体的な投資手法について慎重な見方を示した(「レフォルマ」紙2月11日)。共同投資においては、公共部門と民間部門がそれぞれ出資するとされているが、どの程度の配分での出資になるかは公表されておらず、各セクターでは投資手法の詳細に関心を寄せている状況だ。
(注)2026年予算案に記載の「重点投資計画」では、国営石油公社(PEMEX)、電力庁(CFE)、新鉄道建設、高速道路建設、マヤ鉄道などへの投資が含まれている。なお、同予算案で年金・奨学金の給付に関する「優先社会プログラム」では、投資予算の5,368億ペソを大きく上回る約9,872億ペソの支出が見込まれている。
(阿部眞弘)
(メキシコ)
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