米マサチューセッツ州沖洋上風力発電所、連邦地裁が建設再開を許可
(米国、デンマーク、スペイン)
ニューヨーク発
2026年02月04日
米国マサチューセッツ州連邦地方裁判所は1月27日、内務省海洋エネルギー管理局(BOEM)が差し止めていた洋上風力発電所の建設再開を認める判決を下した。BOEM
は2025年12月に、スペイン電力大手イベルドローラの合弁会社ビンヤード・ウインド(Vineyard Wind)に対し、国家安全保障上の理由により、同社が同州沖大陸棚で進めていた洋上風力発電所建設に係る全ての活動を90日間停止するよう命じていたが、今回の判決により活動が再開される見込みだ。
同事業は、ビンヤード・ウインドとデンマークの投資会社コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)が主体となる。2025年12月時点で、発電所建設は95%完了済みで、既に1年以上にわたり電力を供給していた。
マサチューセッツ州連邦地方裁判所のブライアン・マーフィー判事は、発電所建設許可取得に際し、長期にわたる審査を経たにもかかわらず、同事業が国家安全保障上の懸念を突如として引き起こしたと判断した連邦政府の主張が不明瞭であるとし、BOEMによる建設事業停止の命令を覆した(米政治専門誌「ポリティコE&Eニュース」1月27日)。
また同州のマウラ・ヒーリー知事(民主党)は「同社は同州市民と企業のために電気料金の引き下げを実現しただけでなく、約4,000人の雇用を創出した」
と、連邦政府による建設事業差し止め命令が下された直後の声明で言及していた。
ニューヨーク・タイムズ紙(1月27日)によると、BOEMによる洋上風力発電事業の差し止めが連邦裁判所により覆された事例は、2026年に入り今回の判決を含め4件目となった(注)。
(注)連邦政府が差し止めた洋上風力事業の再開を認めた他3つの事例は、ロードアイランド沖のレボリューション・ウィンド、ニューヨーク沖のエンパイア・ウィンド、バージニア沖のコースタル・バージニア・オフショア・ウィンド。
(久峨喜美子)
(米国、デンマーク、スペイン)
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