中国、非化石電源が6割超、成長産業の電力需要拡大を下支え
(中国)
上海発
2026年02月04日
中国国家能源局(以下、能源局)が1月28日に公表した「2025年全国電力統計データ」によると、2025年末時点の中国の累積発電設備容量は前年比16.1%増の38億9,134万キロワット(kW)に達した。電源別では、火力発電が15億3,904万kW(前年比6.3%増)と引き続き最大の構成比だったものの、太陽光発電は12億173万kW(35.4%増)、風力発電は6億4,001万kW(22.9%増)と高い伸びを示し、太陽光、風力、水力、原子力を含む非化石電源の割合は6割を超えた。
電力需要の動向をみると、能源局が1月17日に公表したデータによれば、2025年の社会全体の電力消費量は前年比5.0%増の10兆3,682億キロワット時(kWh)と、10兆kWhを突破した。能源局のウェブサイトに掲載された央視財経の報道によれば、年間電力消費量が10兆kWhを超えた世界初の国となる。これは、米国の年間電力消費量の2倍以上に相当し、EU、ロシア、インド、日本の年間電力消費量の合計を上回る水準だという。同社は、電力消費量の増大は高付加価値製造業や新産業分野の急速な発展によるものだと指摘する。工業用電力に加え、人工知能(AI)など新世代の情報技術が急速に浸透し、インターネット関連サービス業での電力消費が増大している。とりわけ、電気自動車(EV)などのバッテリー充電・交換サービス業の電力消費量は前年比48.8%増加するなど、第三次産業の電力消費増加を牽引したとした。
電源の質的な転換と拡大する需要への対応の背景として、制度・インフラの整備による大規模かつ安定的な電力需給体制が形成されつつある。能源局が1月30日に公表した2025年のエネルギー・電力情勢に関する記者会見録では、2025年を「第14次5カ年規画期間中、エネルギー供給確保の成果が最も大きかった年」と位置付けた。石炭、原油、天然ガスなど燃料の安定供給が維持されたほか、特別高圧直流送電プロジェクトの稼働が進んだことで、広域的な電力融通能力が向上したとした。加えて、再生可能エネルギーの導入・活用を促進する政策を通じ、風力・太陽光の大規模導入が質と量の両面で進展し、電力供給構造の低炭素化が着実に進んだとの認識を示した。
(伊藤彩菜)
(中国)
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