ウィラー、オンデマンドの定額乗合型移動サービスの実証実験をインドネシアで開始
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年02月05日
日本国内で高速バスや鉄道などを手掛けるWILLER(ウィラー)は、オンデマンド型の定額乗合型移動サービス「mobi(モビ)」の実証実験を開始し、その試乗会がインドネシア・バンテン州のBSDシティーにあるイオンモールBSDで行われた。試乗会には関係者約20人が参加した。mobiは、乗客の利用状況や道路状況に応じて、人工知能(AI)が最適なルートを自動提示することで、待ち時間や乗車時間を抑えたスマートな移動手段であることを特徴としている。
Mobiの広告(ジェトロ撮影)
今回の実証実験では、BSDシティー内に140以上の仮想バス停を設置し、地域住民向けに無料でサービスを提供する予定だ。実施期間は1月28日から2月26日までで、インドネシアにおけるmobiの需要や仮想バス停の最適な配置について検証していく。
利用者向けアプリ(ジェトロ撮影)
WILLERの光吉眞生ディレクターはイベントの冒頭あいさつで、「バリで観光客向けにサービスを提供した実績はあるが、インドネシアの地域住民に向けてサービス提供するのは初めて」と述べた。また、同社社長室のワイ・ホン・レオン氏によるとmobiはすでにマレーシアをはじめとしたASEAN諸国では商用運行を開始しており、期待以上の結果が得られているという。
インドネシアでは慢性的な渋滞が深刻な社会課題とされている。ジャカルタを中心とした首都圏の交通渋滞による経済損失は、現地紙コンパスなどによると、年間71兆4,000億ルピア(約6,500億円、1ルピア=約0.0091円)にも及ぶとされる。公共交通機関が未発達で自家用車やタクシーでの移動が一般的であることは、渋滞問題の要因の1つとなっている。同社は本事業を通じて、地域住民の行動変容を実現することで、交通渋滞の解消や二酸化炭素排出量の削減を目指していく。
ジェトロはmobiのインドネシア展開に向け、ジャカルタおよびその近郊の交通事情や、サービスの普及可能性について継続的なディスカッションを行ってきた。同社はASEANの20地域以上でサービス展開を目指している。
ジェトロは今後もインドネシア国内での事業開発に取り組む企業の支援を継続していく方針だ。
今回の実証実験で利用される車両(ジェトロ撮影)
(平松耕介、松本優希)
(インドネシア)
ビジネス短信 ac2982162f143efe




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