湖北省、「武漢都市圏」の構築を加速
(中国)
武漢発
2026年02月13日
中国の湖北省第14期人民代表大会第4回会議が1月27日に開催され、湖北省の李殿勳省長が政府活動報告を行った。活動報告では、湖北省の2026年の域内総生産(GRP)の成長率目標を5.5%前後に設定した。
また重点政策として、消費や投資の拡大、科学技術イノベーションの推進などとともに、現代的都市システムのさらなる最適化を掲げた。武漢市を牽引役とし、近隣の黄石市、卾州市、孝感市、黄岡市、咸寧市、仙桃市、天門市、潜江市などの地域が連動・融合して発展することにより、全国的に重要な成長拠点であり、世界級の大都市圏としての「武漢都市圏(武漢市と上記周辺8都市)」の構築を加速させるとしている。
このような大都市圏構想は、2003年に武漢都市圏発展計画として省レベルの戦略になっていたが、2022年12月には国家発展改革委員会の承認を得て、正式に国家レベルの都市圏発展計画へと格上げされた(「湖北日報」1月28日)。武漢都市圏の牽引役となる武漢市は、周辺都市との間で、インフラ、科学技術イノベーション、産業発展、要素配置、公共サービスなどの分野の一体化を加速的に推進する。
インフラ分野では、グリーン電力の直接供給の協力を模索し、「2つのセンター(中欧班列の華中地域集結センターと長江中流航運センター)」と「2つのハブ(天河国際空港と花湖国際空港による国際航空旅客・貨物輸送)」の共同推進を行う。また、長江沿岸の高速鉄道の武漢市~合肥市区間と、武漢都市圏の環状線などの大規模インフラ建設を進め、都市圏の旅客鉄道の公共交通化を通じて1時間通勤圏の形成を加速し、「軌道の上の都市圏」を構築する。
科学技術イノベーション分野では、周辺都市と共同でオフショア科学技術イノベーションセンター、武漢市・鄂州市・黄石市・黄岡市・咸寧市を結ぶ科学技術イノベーション回廊を整備し、「研究開発は武漢市、成果の事業化は周辺地域」という協調型イノベーションシステムを構築する。
産業発展分野では、世界レベルの「光谷」「車谷」、そして中国国内トップ級の「網谷」「星谷」「薬谷」(注)の構築に取り組む。また、光電子情報、低空経済、人工知能などの分野に焦点を当て、共同で産業園区を建設する。
2025年の武漢都市圏のGRPは3兆8,000億元(約84兆円、1元=約22円)で、湖北省のGRP(6兆2,661億元)の約60%を占めている。
(注)武漢市における特定産業の集積地や技術開発区を指す名称で、「光谷」は光電子情報産業など、「車谷」は自動車産業など、「網谷」はサイバーセキュリティーや人工知能(AI)など、「星谷」は宇宙産業など、「薬谷」はバイオ医療産業などの集積地をそれぞれ意味する。
(尹飛)
(中国)
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