半導体特別法が制定、体系的な支援に向けた制度基盤を整備
(韓国)
ソウル発
2026年02月03日
韓国の産業通商部は1月29日、「半導体産業の競争力強化および支援に関する特別法案」(以下、半導体特別法)が国会本会議で成立したと発表した。
競合国による技術的な追い上げが続き、世界の主要国が半導体産業への支援策を打ち出す中、同法を制定することで、メモリー・システム半導体、設計・製造・パッケージング、素材・部品・製造装置など、半導体産業のサプライチェーンを体系的に支援するための制度的な基盤が整備されることとなった。半導体特別法の主な内容は次のとおり。
(1)支援体系の整備
- 「半導体産業競争力強化特別委員会」を大統領直属の委員会として設置する。委員会は20人以内の委員で構成し、幹事委員は産業通商部長官が務める。
- 委員会の運営のために「半導体革新成長支援団」を産業通商部内に設置し、半導体特別会計を10年間の期限付きで設置する。
- 「半導体産業競争力強化基本計画」を5年ごとに策定し、委員会の審議を経て確定する。
(2)半導体クラスターの構築
- 産業通商部は均衡ある地域発展に向け、「半導体クラスター」を指定する。
- 政府および自治体が、クラスターの電力・用水・廃水・道路の設置費用の全部または一部を優先的に支援する。
- 許認可などの特例については、クラスター造成計画の承認時に、各種法令における許認可を受けたものとみなす。
(3)半導体産業支援
- 「租税特例制限法」「地方税特例制限法」に基づき、半導体関連企業に対する包括的な租税支援の法的根拠を整備する。
- 中小・中堅企業の理工系修士・博士人材に対する雇用補助金および海外の高度人材誘致を支援する。
- 半導体産業の発展に必要なインフラを、「電力需給基本計画」「国家水道基本計画」「道路建設管理計画」に反映させる。
- 政府主導の人材育成事業を義務化し、「特性化大学」(重点大学)を指定して支援を行う。
産業通商部の金正官(キム・ジョングァン)長官は「半導体特別法の制定を機に、K-半導体産業の『超格差』戦略を維持・強化し、AI半導体をめぐるグローバル競争で主導権を確保できるよう、下位法令を迅速に整備し、現場で実感できる支援を急ぎたい」と述べた。
同法案は、国務会議での議決を経て公布され、下位法令などが策定され次第、早ければ2026年第3四半期(7~9月)に施行される予定。
(橋爪直輝)
(韓国)
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