国家税務総局、税収データから見る中国消費市場の動向を発表
(中国)
大連発
2026年02月05日
中国国家税務総局は1月26日、税収データを用いた中国消費市場に関する分析を発表した。分析では、買い替え補助金(「中国の設備更新と消費財買い替え推進政策の最新動向」特集参照)の対象製品の消費、文化観光消費、デジタル関係の消費、スポーツ・健康産業消費、高齢者・育児関連消費、外国人入境消費の6分野について紹介している。
主な内容は次のとおり。
〇買い替え補助金対象製品の消費:買い替え政策の効果により、家電製品の消費は増加傾向にあり、「生活必需品」から「新たなインテリジェント体験」への転換が見られる。品質・スマート・健康指向を踏まえた製品が人気を集めている。家電、台所・衛生用品、通信機器の各小売業の2025年の売上高は、前年比でそれぞれ17.4%、12.9%、18.6%増加した。新エネルギー乗用車の販売台数と売上高は、それぞれ24.3%と21.1%増加した。
〇文化観光消費:イマーシブ(Immersive、没入式)体験やシーン別型など新たな経営モデルにより、文化観光消費の質的向上を図る。舞台公演を含む文化芸術創作事業の2025 年の売上高は前年比17.3%増加した。旅行、観光、レジャー関連事業の売上高は、それぞれ11.2%、26.1%、14.6%増加した。
〇デジタル関係の消費:人工知能(AI)やVR(仮想現実)などのデジタル技術が住民の日常生活に溶け込む中、オンラインによる食材購入・フードデリバリーなど、生活サービス業の多様化と拡大が進んでいる。2025年には、生活関連オンラインサービスおよびフードデリバリーの売上高が、それぞれ前年比9.4%増、13.3%増となった。また、ゲーム・アニメを代表とするデジタル文化サービスの売上高は16.6%増加した。
〇スポーツ・健康産業消費:スポーツイベント支援サービス、スポーツコンサルティングサービスの2025 年の売上高は前年比でそれぞれ12.2%、27.8%増加した。健康コンサルティングサービス、健康保健サービス(注1)、スポーツ健康サービス(注2)の売上高はそれぞれ11.7%、12%、16.5%増加した。
〇高齢者・育児関連消費:高齢者介護サービス、社会的看護支援サービス、療養施設サービスの2025 年の消費額は前年比でそれぞれ24.9%、23.1%、15.4%増加した。託児所サービスの売上高は5.4%増加した。
〇外国人入境消費:2025年に中国からの出境時に税還付手続きをしたインバウンド客数は前年比4.05倍、還付対象商品の売上高は95.9%増、還付金額は95.8%増となった。
分析では、2025年の中国消費市場の特徴として、政策効果が顕在化したことと業態の革新による消費の質的向上を挙げた。具体的には、スマート化、体験化、デジタル化を軸とした消費構造がアップグレードしていると指摘した。その上で、今後、多層的に消費需要の掘り起こしが進む中、政策による牽引と市場のイノベーション力を活かし、消費の質がアップグレードすることで、中国消費市場が成長していくとの期待を示した。
(注1)健康保健サービスは、人々の健康増進・長寿追求・生活の質の向上へのニーズに応える、予防・保健・リハビリテーションに関する一連のサービスのこと。
(注2)スポーツ健康サービスは、身体機能測定・改善、運動リハビリテーションなどのサービスのこと。
(呉暁東)
(中国)
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