2025年のGDP成長率は1.0%、輸出好調も建設投資が押し下げ
(韓国)
調査部中国北アジア課
2026年02月03日
韓国銀行(中央銀行)は1月22日、2025年第4四半期(10~12月)と2025年通年の実質GDP成長率(速報値)を発表した。第4四半期は、前期比マイナス0.3%、通年では1.0%の成長となった。同行が2025年11月に公開した経済展望と比較すると、通年の成長率は予測どおりだったものの、第4四半期は予想値の0.2%を0.5ポイント下回った。
2025年第4四半期の支出項目別実質GDP成長率(前期比)は次のとおり(添付資料表1参照、前年同期比の支出項目別実質GDP成長率は添付資料表2参照)。
- 民間消費:財貨(乗用車など)が減少したが、サービス(衣料など)が増加し前期比0.3%。
- 政府消費:健康保険給付の支出を中心に0.6%。
- 建設投資:建築と土木の双方が減少しマイナス3.9%。
- 設備投資:輸送用機器(自動車など)を中心にマイナス1.8%。
- 輸出入:輸出は、自動車、機械、製造装置などの減少によってマイナス2.1%、輸入は天然ガス、自動車などが減少しマイナス1.7%。
業種別にみると、農林漁業は栽培業を中心に前期比4.6%、製造業は輸送用機器、機械、および製造装置などが減少しマイナス1.5%だった。電気・ガス・水道事業は電気を中心にマイナス9.2%、建設業は建築と土木のいずれも減少してマイナス5.0%となった。サービス業は卸・小売業および宿泊・飲食業などが減少したが、金融・保険業、医療、保健業、社会福祉サービス業などが増加し0.6%だった。
ついで、2025年通年でみると、建設投資は、前年比マイナス9.9%と2025年の経済成長の押し下げ要因となった。これについて韓国銀行のイ・ドンウォン経済統計第2局長は、「第4四半期の建設投資の回復速度が期待を下回った」「工事費が高止まりして収益性の確保が難しい」と説明した。また、建設投資を除けば、2025年のGDP成長率は悪い水準ではないとの見方も示した。建設投資の成長寄与度はマイナス1.4ポイントに達しており、これを除外すると、年間成長率は2.4%になるからだ。
なお、半導体のスーパーサイクルによって好調な輸出の寄与度は1.8ポイント、半導体に絞ると0.9ポイントとなった。半導体の輸出好調にもかかわらず第4四半期がマイナス成長だった理由として同行は、「第3四半期までは数量が輸出増を主導したが、第4四半期以降は価格の上昇が主導したため(注)」としている。
2026年の実質GDP成長率については、韓国銀行では2025年を大きく上回る1.8%とする予測値を2025年11月に発表した。記者会見では、現在の予測値を上方修正する可能性があることも示唆した。次回の韓国銀行の経済展望は、2月後半を予定している。
(注)GDP成長率には輸出数量を基準として反映されるため。
(向野文乃)
(韓国)
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