ジェトロ、進出日系食品企業16社と日本料理店とのオンライン商談を実施

(中国)

大連発

2026年02月09日

ジェトロは2025年11月下旬から2026年1月初めにかけて、中国進出日系食品企業が中国で製造する食品の、在中国日本料理店向け市場開拓を支援するための個別オンライン商談を実施した。日系企業は遼寧省大連市をはじめ、北京市、上海市、天津市などに拠点を持つ16社が参加した。日本料理店は華南地域(広東省深セン市、同広州市)、華北地域(天津市)、華中地域(湖北省武漢市)から計41店舗が参加した。

日系企業の商品は、調味料、水産加工品、油揚げ、こんにゃく、漬物、ハム、カレールー、のり、ビール、日本酒、梅酒など、多岐にわたった。日本料理店の商談ニーズが最も高かった品目は水産加工品とビールで、いずれも10件を超えた。背景には、中国進出日系企業が生産する質の高い水産加工品や、昨今の中国で人気を博している「日本ブランドのビール」への高いニーズがうかがえる。

また、中国東北地域に拠点を置く水産加工品を扱う日系企業は、華南地域の日本料理店を中心に商談を行ったが、東北地域から華南地域へコールドチェーンで輸送を行うコストが高く、価格が合わなかったため、成約につながらなかった。同社では、華南地域への配送コストの削減と配送スピードの向上を図るため、華南地域における代理店設置の検討を進めている。

各社の商談を通じて、成約につながった案件が多かったのは調味料などだった。例えば、カレールー、各種たれ、ラード、豚骨濃縮スープ、赤酢は、日本料理店、居酒屋、ラーメン店、すし店など、多様な業態から関心が寄せられた。ある日系企業の担当者は「中国の調味料市場は競争が激しい。日系企業の商品は原材料を厳格に選定する上、製造技術が安定しており、高い品質を維持している。また、一部の日系企業では生産プロセスを自動化して量産することで、中国企業の商品と競争できる合理的な価格を打ち出しており、競争優位性がある」と語る。

商談に参加した日本料理店によると、中国の飲食業界の競争は非常に激しく、多くの店舗が品質の安定に加えて、新規メニューの開発とコスト削減を重視している。したがって、食材を提供する日系企業は、商品の特徴・価格の説明に加えて、同商品を活用した魅力的なメニューの提案ができれば、より効果的な商談につながる可能性が高い。

ジェトロは今後も、中国進出日系食品企業の中国市場開拓を支援し、日本料理店のほか、中華料理店や洋食店など、新規商流の開拓支援にも取り組んでいく方針だ。

(呉暁東)

(中国)

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