スイス大統領、新たな6つの連邦研究能力センターの設置を決定
(スイス)
ジュネーブ発
2026年02月05日
スイスでは戦略的に重要な優れた研究の支援のため、各種の研究事業において連邦研究能力センター(National Centre of Competence in Research、NCCR)
を設置している。大統領を兼任するギー・パルムラン経済・教育・研究相は1月30日、新たな6つのNCCRs(NCCRの複数系)
(添付資料表参照)の設置を決定
した。スイス連邦政府は、医療、量子技術、気候変動などの戦略的重要分野におけるスイスの研究・イノベーション活動の強化を目指している。連邦政府は2026年から2029年までの初期運用段階で、当該分野の大規模な研究事業に対して、9,870万スイス・フラン(約197億4,000万円、CHF、1CHF=約200円)のシード資金を提供する。参加する高等教育機関や研究機関は、連邦政府からの提供資金と少なくとも同額の追加資金を拠出する。
NCCRは、新たな永続的な構造を生み出し、スイスの研究活動の卓越性と国際的な地位を維持することを目的としており、その性質上、科学的、社会的、経済的に関連性の高いテーマに対して学際的なアプローチを採用している。また、最長12年間、連邦政府から資金援助を受けることができ、連邦政府は2001年以降、この取り組みを通じて戦略的に重要な優れた研究を支援している。
なお、6つのNCCRsは、バーゼル大学
、ベルン大学
、ローザンヌ大学
、チューリヒ大学
の4つの州立大学と、スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)
とスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)
の2つの連邦工科大学、ポールシェラー研究所(PSI)
の各理事会からの長期的な支援により設立される。新たなNCCR設立は、スイス国立科学財団(SNSF)
が連邦教育・研究・イノベーション庁(SERI)からの委託を受け、2023年末に開始した公募および評価プロセスの結果だ。75件超の提案を国際的な専門家とともに審査し、11件のプロジェクトが最終選考リストに選出され、SERIによる研究・高等教育政策の観点からの評価と利用可能な資金を考慮したうえで、今回、新たに6つのNCCRsを立ち上げることを決定した。
今回の決定には、人文科学および社会科学分野の研究事業が含まれておらず、SERIは、科学の多様性を高めるため、追加研究プログラムのための資金を確保し、人文科学および社会科学分野における競争的選考プロセスを実施することも決定した。
(田中晋)
(スイス)
ビジネス短信 70e89bc4360f0fbf




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