成長続く欧州市場に向け、日本茶輸出の商談力向上セミナーを菊川市で開催
(日本、欧州)
浜松発
2026年02月16日
ジェトロは1月29日、静岡銀行と共催し、静岡県菊川市の後援を受けて「商談スキルアップセミナーお茶編in菊川〜引き合いに応える力を磨く、日本茶輸出のはじめの一歩〜」を菊川市で開催した。本セミナーは、特に欧州市場への展開を見据え、世界の市場動向から輸出実務に至るまでの基礎を学ぶためのもので、日本茶の海外展開に関心を持つ県内の茶業者や商社など約35人が参加した。
セミナーの様子(ジェトロ撮影)
まず、日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)の武田三範氏が、欧州で拡大する日本茶市場の最新動向について講演した。武田氏は、近年、日本茶の輸出額が大きく伸びる中でも、特に抹茶を含む粉末状の緑茶が輸出額の7〜8割を占める主力品目として存在感を高めている点を解説。また、健康志向の高まりやSNSを通じた情報発信力を背景に、欧州では現地インフルエンサーが日本茶関連のブランドを立ち上げたり、大手カフェチェーンが日本茶の取り扱いを拡充させたりするなど、日本茶が日常的に選ばれる飲料として浸透しつつあると述べた。さらに、日本茶の消費者は商品の背景や活用方法に強い関心を持つため、生産者のこだわり、文化・伝統、地域性、レシピ紹介をSNSなどで発信することが重要であると強調した。
続いて、ジャパンフーディングジャパン(Japan Fooding Japan)代表取締役社長の藤田孝司氏が、欧州市場への輸出にかかる実務と商談のポイントについて解説した。藤田氏は、輸出に向けては英語表記の製品情報の整備、農薬検査証明の準備、国内渡し価格の設定など、初期段階で押さえるべき実務作業の重要性を具体例とともに紹介した。さらに、現地の消費者はまだ茶の入れ方になじみが薄いことから、試飲デモの実施や、製品パッケージにおいて入れ方を明記するといった工夫が販売促進に有効と強調した。商談に際しては、海外での見本市に出展した後も、滞在期間を延長して商談した客先のもとを再度訪問するという取り組みも効果的だと語った。
藤田氏の講演(ジェトロ撮影)
その後、会場では個別相談や名刺交換の時間も設けられた。参加者からは、輸出手続きや販路開拓に関する質問が多く寄せられ、関心の高さがうかがえた。
(杉山希実)
(日本、欧州)
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