2025年の台湾の対外直接投資額は前年比17.8%減、投資先の分散は継続
(台湾)
調査部中国北アジア課
2026年02月19日
台湾経済部投資審議司の発表によると、2025年の対外投資(中国大陸を含む)は前年比17.8%減の399億3,113万ドルとなった。このうち、中国大陸向けを除く対外投資は14.5%減の384億3,226万ドル、中国大陸向けの投資額は59.0%減の14億9,887万ドルだった(添付資料表参照)。
台湾の対外投資は、1993年に対中直接投資が解禁されて以来2022年まで30年間、中国向けが首位だったが、ピーク時の2010年には83.8%を占めていた対中投資のシェアは減少傾向が続き、2025年のシェアは3.8%まで低下した(添付資料図参照)。
金額順にみると、1位は英領中米(主にケイマン諸島、バージン諸島)で217億2,704万ドル(シェア54.4%)、2位は米国で51億5,358万ドル(12.9%)、3位はシンガポールで22億8,517万ドル(5.7%)、4位は日本で21億6,327万ドル(5.4%)だった。
英領中米向けの投資は、台湾積体電路製造(TSMC)の大型投資が牽引した。TSMCは2回に分けて、約200億ドルを英領バージン諸島のTSMC GLOBALに増資した。理由は為替ヘッジ費用を考慮するためとしている。米国向けでは、緯穎科技服務(WIWYNN)が米国子会社に対し、複数回に分けて約10億5,000万ドルを増資し、データセンターやサーバー製品の生産を強化している。そのほか、鴻海精密工業が約7億ドルで子会社PROJECT ETA(DE)LLCを設立し、モジュール式データセンターおよびサーバー組み立て製造を行うなど、米国ではデータセンター関連の大型投資が相次いだ。シンガポール向けでは、鴻海精密工業が約15億ドルをフォックスコン・シンガポールに増資し、その資金をインドの子会社YUZHAN TECHNOLOGY(INDIA)へ再投資して、スマートフォン部品の新工場を設立する計画だ。
日本向けでは、群創光電(INNOLUX)がグループ子会社経由で約1,405億円を投じパイオニアの全株式を取得したほか、国巨(YAGEO)が約778億円で芝浦電子の全株式を取得するなど、買収案件が目立った。
(江田真由美)
(台湾)
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