香港金融サミット「第19回アジア金融フォーラム」、協調と実体経済重視を前面に

(香港)

香港発

2026年02月17日

香港特別行政区政府と香港貿易発展局(HKTDC)が共催する第19回アジア金融フォーラム(AFF)が、1月26~27日の2日間、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター(HKCEC)で開催された。メインテーマは「Co-creating New Horizons amid an Evolving Landscape(変化する環境の中で新たな地平を共創する)」で、新たなタグラインとして「Finance Empowering Business(金融がビジネスを力づける)」を掲げ、金融と実体経済の結び付きに焦点を当てた。

同フォーラムには、世界60以上の国・地域から政府関係者や中央銀行・金融機関、企業幹部など150人以上が登壇し、参加者は4,000人以上だった。開会セッションでは、HKTDCの馬時亨(フレデリック・マー)主席に続き、李家超(ジョン・リー)行政長官、中国人民銀行の鄒瀾副総裁が、それぞれ香港の国際金融センターとしての強みや、中国本土と世界を結ぶ金融プラットフォームとしての重要性を強調した。

会期中は40以上のセッションが行われ、初日の全体会合や「世界経済の展望」をテーマとしたマクロ経済セッションに加え、CIO(最高投資責任者)インサイトやアセット・ウェルスマネジメント、サプライチェーン・ファイナンス、金取引、グリーンファイナンスなどが取り上げられた。アジアインフラ投資銀行(AIIB)やアジア開発銀行(ADB)の代表らは、世界経済の先行きや金融安定、インフラ投資、気候変動への対応と持続可能な開発に向けた協調的な資金動員の重要性について意見を交わした。また、アジアや欧州の中央銀行、香港証券先物委員会(SFC)、国際金融機関などの幹部らが登壇し、不確実性が高まる市場環境下でのリスクと機会や、金融市場・金融システムのレジリエンス、クロスボーダー規制協力の在り方などをテーマに議論した。

2日目には、新設の「グローバル・ビジネス・サミット」が開催され、ライフ・アンド・ヘルステクノロジー、人工知能(AI)、ロボティクス、新エネルギー、フィンテックなど高成長分野を対象に、産業と金融の連携を通じた将来の機会や課題について議論が行われた。香港政府によれば、同サミットでは、金融と産業のシナジーを活用して、中国本土企業の海外展開を支援するとともに、国際資本や海外企業の香港・本土市場への誘致を促進することが重視され、香港が国際金融・貿易センターとしてエコシステム形成とイノベーションを後押しする役割があらためて強調されたとした。

(中岡菜々子)

(香港)

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