スタートアップのココ・ネットワークスが破綻、政府承認下りず

(ケニア)

ナイロビ発

2026年02月19日

ケニアの代表的スタートアップであるココ・ネットワークス(以下、ココ)が1月30日、ファイナンシャル・タイムズ紙に対して、経営破綻に陥ったことを明らかにした。同社の事業モデルにおいて不可欠なカーボンクレジットについて、ケニア政府から発行の承認が得られなかったとしている。

ココは2014年に創業し、2019年にケニアで商業販売開始。バイオエタノールと調理コンロの販売事業でケニア全国に広く展開する。国内に3,000カ所のバイオエタノールの販売所を持ち、130万以上の顧客を抱え、2023年にはルワンダにも進出した。現地で調理の際に使われる木炭をバイオエタノールにかえることで、二酸化炭素(CO2)排出を削減してカーボンクレジットを創出し、先進国に販売するビジネスモデルだ。

リー・キナンジュイ投資・貿易・産業長官は2月4日、同社のカーボンクレジット発行を承認しなかった理由について地元NTVケニアのインタビューで、「ビジネスモデルが合致していなかった。すべてを同社の要求どおりに認めることは不可能で、ケニアのやろうとしているすべてを覆い隠してしまう」として、同社だけで国連の認めるケニアの発行枠を使い切ってしまうため、承認できなかったと説明した。

世界銀行グループの多数国間投資保証機関(MIGA)は2025年3月、ココに対して15年間で1億7,960万ドルの投資保証を供与することを発表しており、現地報道トゥコ(TUKO)では、同機関がケニア政府に対し弁済を求める可能性があるとしている。

また、ビジネス・デイリーなど現地紙は、ケニアで調理用ガスを販売する英国のサークル・ガス傘下のエム・ガス(M-Gas)がケニア政府とカーボンクレジットの売却ライセンスについて交渉中、と報じている。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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