バングラデシュ空軍が中国・パキスタンと関係強化、中国企業と無人機製造で契約締結

(バングラデシュ、パキスタン、中国)

ダッカ発

2026年02月03日

バングラデシュ空軍は1月27日、中国電子科技集団(CETC)との間で、無人航空機(UAV)の製造・組立工場の設立および技術移転に関する政府間協定に調印した。

同空軍は、調印式の様子をフェイスブックに投稿し、今回の協定には技術移転、能力増強、産業スキル開発、共同技術連携などが含まれており、バングラデシュが将来自立してUAVを生産することに寄与すると説明した。具体的には、中高度長期耐久型(MALE)UAVや垂直離着陸型固定翼型(VTOL)UAVの製造能力の獲得を見込んでいる。製造したUAVは軍事活動のほか、人道支援や災害対応などの民間分野でも活用される予定だ。

バングラデシュはこれまで輸入に頼っていた軍の装備品について、中国との協力関係を通じた国内製造・組み立てへの着手を決定した。軍事分野での技術共有は通常機密性が高く、厳格な規制枠組みの対象になるため、今回の協定の調印は、両国がこれから戦略的に連携していくことを裏付けるものと捉えられる。また財務省が1月6日に、総額608億8,000万タカ(約791億4,400万円、1タカ=約1.3円)の本プロジェクト提案を承認していた。このうち570億6,000万タカは信用状(L/C)の開設や、工場の設立、関連技術の輸入に充当され、政府は4会計年度(2025年7月~2029年6月)にわたり支出する。

バングラデシュ空軍は最近、パキスタンとの関係も強化している。両空軍司令官は1月6日にイスラマバードで会談し、パキスタンと中国が共同開発した戦闘機「JF-17サンダー」の売買について協議した。パキスタンは、売買が成立した場合、訓練機を納入するだけでなく、包括的な訓練と長期的な支援体制を提供すると約束した。

2024年8月の政変以降、シェイク・ハシナ前首相の逃亡先であるインドは、前首相のバングラデシュへの引き渡しを拒否している。これが一因となり、バングラデシュとインドの関係は悪化した。他方、バングラデシュは中国およびパキスタンとの関係を強化し、その影響は経済分野だけでなく軍事分野にも及んでいる。

(片岡一生)

(バングラデシュ、パキスタン、中国)

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