コスタリカ大統領選、現政権を引き継ぐフェルナンデス氏が当選

(コスタリカ)

調査部米州課

2026年02月05日

コスタリカで2月1日に大統領選挙が行われた。選挙最高裁判所(TSE)によると、開票率96.9%時点で中道右派のラウラ・フェルナンデス氏が48.3%の得票率を得た。決選投票を経ずに当選となる得票率40%を超え、当選が決定的となった。2月3日からTSEによる集計確定作業が行われている。

大統領の任期は4年で、2026年5月8日に新政権が発足する。フェルナンデス氏はロドリゴ・チャベス現大統領の方向性を引き継ぐ国民主権党(PPSO)に所属し、現政権では計画経済相と大統領府相を務めた(注1)。同氏は2月1日夜の勝利宣言で、「第3共和国(注2)を築く」と述べ、深く不可逆的な制度改革を実施するとした。具体的な内容には言及しなかったが、チャベス現大統領が進めてきた汚職対策や財政規律の強化、行政の効率化などに取り組むとみられる。PPSOのウェブサイト上で公表している「政策計画」によると、経済政策では、サイバーセキュリティーの強化や中小企業支援などを盛り込んでいる。外交では、麻薬組織対策や環境保護に向けた国際協力、自由貿易協定(FTA)による輸出拡大などを訴えている。

2月1日には、あわせて議会総選挙も実施された。国会議員の連続再選は禁止されていることから、全57議席が改選対象だった。この結果、PPSOが単独で過半数の31議席を獲得し、政権運営で主導権を持つ。ただ、憲法改正などに必要な38議席には達しておらず、大規模改革を行うには他党との協力が必要になる。第1党だった国民解放党(PLN)は2議席を減らして17議席となった。

米国のマルコ・ルビオ国務長官やメキシコのクラウディア・シェインバウム大統領など、各国の首脳からはフェルナンデス氏の当選に対する祝意が表明された。コスタリカは、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)への加入手続きを2024年11月から開始している。締結されれば、日本と初めての自由貿易協定(FTA)となり、その動向も注目される。

(注1)コスタリカでは、大統領職または副大統領職を希望する閣僚・公務員は、選挙の1年前に現職を辞任しなければならないと憲法で規定されている。フェルナンデス氏も2025年1月に大統領府相を辞任した。

(注2)フェルナンデス氏は、1948年の内戦後の体制の呼称である「第2共和国」から大きく変化した国家を築くとして、「第3共和国」という表現を用いている。

(加藤遥平)

(コスタリカ)

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