米ウォルマート第4四半期決算、ECや広告事業など収益性の高いサービス部門が成長を牽引
(米国)
ニューヨーク発
2026年02月26日
米国小売り最大手のウォルマートは2月19日、2026年度第4四半期(2025年11月〜2026年1月期)および2026年度通期(2025年2月~2026年1月期)の決算を発表
した。同四半期の純売上高は、前年同期比5.6%増の1,889億1,300万ドル、営業利益は10.8%増の87億800万ドルと、いずれもウォール街の市場予想を上回った。当期の営業利益の増加は、米国の広告事業「ウォルマート・コネクト」(41%増)、会員費収入(15.1%増)といった収益性の高いサービスが成長を牽引し、これら2つの収益が営業利益の約3分の1を占めるまでになった。従来の小売りモデルから収益率の高いサービス部門を中心としたビジネスへの転換が一段と鮮明になった。なお、2026年度通期の売上高は前年度比4.7%増の7,132億ドルだった。
同社のジョン・ファーナー最高経営責任者(CEO)は、「この四半期もシェア拡大の大部分は年収10万ドル超の世帯によるものだ」と述べた。一方で、同氏は「年収5万ドル未満の世帯は依然として家計が圧迫しており、給料日ごとに支出をやりくりしているケースも見受けられる」とした。ただし、こうした厳しい状況下にある世帯でさえ、価格の安さと同じくらい『利便性』を重視する傾向が強まっている、とも指摘した。同社は、利便性の向上の観点から、電子商取引(EC)事業にも力を入れており、同四半期における米国内のEC売上高比率は過去最高の23%に達している。
このようにサービス部門の成長と高所得者層の取り込みによって、2025年は好調さを維持してきたが、2027年度(2026年2月〜2027年1月期)の通期見通しについては、やや慎重な姿勢だ。売上高見通しは前年比3.5〜4.5%増、調整後1株当たり利益(EPS)は2.75〜2.85ドルと予測し、増収増益を見込むものの、市場予想を下回る慎重な内容となった。
こうした慎重な見通しに関し、同社のジョン・デビッド・レイニー最高財務責任者(CFO)は「マクロ経済の背景が依然として不安定であることを踏まえ、慎重に年度をスタートするのが賢明だと判断した」と説明した。同氏は、消費者の行動に現時点で大きな変化はないとしつつも、雇用市場の減速や消費者マインドの悪化、さらには学生ローンの返済負担といった要因が、今後の消費の重荷になる可能性を懸念材料として挙げた。
(樫葉さくら)
(米国)
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