1月のインフレ率は前年同月比2.75%、基準年改定に伴い新系列に移行

(インド)

ムンバイ発

2026年02月18日

インド統計・計画実施省(MoSPI)が2月12日に公表した2026年1月の全国ベースの消費者物価指数(CPI、注1)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は104.46ポイント(速報値、2024年=100)で、前年同月比の上昇率(インフレ率)は2.75%だった。今回から、基準年を2012年から2024年に改定した新系列に切り替えられた。上昇率は8カ月ぶりの高水準となったが、引き続きインド準備銀行(RBI、中央銀行)が定める物価安定目標(4%±2%)の範囲内に収まった(添付資料図参照)。

主要項目の動きをみると、食品のインフレ率(注2)は2.11%と総合指数(2.75%)を下回ったものの、前月までの低水準からは回復の動きがみられた。一方、サービス分野では外食・宿泊が2.87%、教育が3.35%と比較的高い上昇となり、衣料・履物も2.98%と底堅く推移した。さらに、貴金属価格の上昇などを背景に「パーソナルケア、社会保護およびその他の雑品・サービス」は19.02%と大幅に上昇し、総合指数の押し上げ要因となった。

MoSPIは今回、最新の家計消費支出調査(2023~2024年)の結果を基に、品目構成やウエートを見直した。新系列では、対象品目数を299から358に増やし、オンライン市場の価格についても新たに収集対象に加えるなど、近年の消費形態の変化を反映した統計となっている。食品など価格変動の大きい品目のウエートは相対的に低下し、サービス関連の比重が高まった点も特徴とされる。

新系列の影響について、DBS銀行シンガポールのシニアエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は「改定されたCPI系列には、計算方法や品目構成の変更による影響など不確定要素もあるが、旧基準と比べてやや上振れバイアスを伴う内容となっている。コアインフレの伸びが比較的抑えられる一方、食品価格の強さがこれを相殺した可能性がある」と指摘した(「ヒンドゥスタン・タイムズ」紙2月12日)。

(注1)全国ベースのCPIは、基準年2024=100とし、農村部と都市部の各指数を加重平均したもの。

(注2)ここでは、CFPI(消費者食品物価指数)の上昇率を記載。

(篠田正大)

(インド)

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