日マレーシア・ファストトラック・ピッチ2025でインドネシアのスタートアップが2つの賞を獲得
(インドネシア、マレーシア、日本)
ジャカルタ発
2026年02月20日
インドネシアのクリーンテック・スタートアップPARONGPONG RAW LABは2026年2月5日、同社がファイナリストとして参加したイベント「日マレーシア・ファストトラック・ピッチ 2025」(会場:JWマリオットホテル・クアラルンプール)で2つの賞を獲得した。同イベントは、日本経済産業省、ジェトロ、マレーシア投資貿易産業省、マレーシア投資開発庁、在マレーシア日本大使館が主催し、日本・マレーシアの6社がチャレンジオーナーとして提示した課題に対し、日本・マレーシアを中心としたスタートアップ111社の中から選出されたファイナリスト14社が提案を行った(2026年2月19日記事参照)。
PARONGPONG RAW LABが取り組んだ課題のチャレンジオーナーは三井化学。同社が提示した課題「医療・医薬・産業用途に向けた、高度な撥水・撥油材料の応用および共同開発」に対し、同社は、三井化学が有する技術を活用し、PFAS(水や油をはじく性質をもつ有機フッ素化合物の総称で、有害性が懸念され世界的に規制が進む)を含まない撥水・撥油性をもつ再生プラスチック素材の共同開発を提案した。現時点において、混在廃棄物由来素材のPFAS代替品は性能が十分ではないが、PARONGPONG RAW LABの循環素材製造技術と、三井化学の技術を組み合わせ、撥水・撥油などの表面機能を付与したPFASフリーの再生プラスチック素材の創出を図り、商業化を目指す。
Malaysia-Japan Fast Track Pitch 2025でのPARONGPONG RAW LABによるピッチ(ジェトロ撮影)
同社の提案は、三井化学のチャレンジオーナー賞と、参加者投票によるオーディエンス賞にも選出され、2賞を獲得した。
Malaysia-Japan Fast Track Pitch 2025の受賞式(ジェトロ撮影)
同社は、廃棄物を高価値な素材や製品に変換する技術を開発・導入している。具体的には、特許出願中の技術を用いて、たばこの吸い殻や廃漁網をタイル用の素材に変換するなどの取り組みを行っており、循環型経済の実現を目指す。
同社の設立者であるRendy Aditya Wachid氏は、日マレーシア・ファストトラック・ピッチ2025への参加を通じて新しい企業ネットワークを開拓し、ライトパーソンと交流することができたと述べた。日本では多くの企業がサスティナビリティーを重視しており、同社の取り組みが理解されやすいという。加えて、日本の建築材は自然な色合いのものが多く、同社が手がける製品との親和性が高いことから、日本市場は大変魅力的だと話した。
同社は、2024年のタイおよびインドネシアで開催されたファストトラック・ピッチでもファイナリストとして選出され、チャレンジオーナー賞を受賞した実績を持つ。こうした継続的な受賞実績を背景に、今後も日系企業との連携案件の創出が期待される。
(松本優希)
(インドネシア、マレーシア、日本)
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