マレーシアの2025年新車販売台数は過去最高、ASEAN最多に

(マレーシア)

クアラルンプール発

2026年02月27日

マレーシア自動車協会(MAA)は1月21日、2025年の新車販売台数が前年比0.2%増の82万752台だったと発表した。過去最高を4年連続で更新したほか、ASEANで最多の販売台数となった。内訳をみると、全体の約9割を占める乗用車は75万9,098台と前年比1.4%増加した一方、約1割を占める商用車は11.7%減の6万1,654台に落ち込んだ(添付資料表1参照)。MAAは、国内需要や輸出の回復を背景とした堅調な経済成長、2.75%と安定した政策金利、2.9%と11年ぶりの低水準となった失業率、バッテリー式電気自動車(BEV)市場の拡大、社会・政治の安定などが、消費者信頼感と購買力の下支えになったと分析する。

第2国民車が首位を維持、中国メーカーが存在感を拡大

2025年の販売台数をメーカー別にみると、前年に続きプロドゥア(第2国民車)が35万9,904台(前年比0.5%増)で首位を維持し、市場シェアは43.9%となった(添付資料表2、図参照)。また、第1国民車メーカーのプロトンは15万1,564台で2.7%増となり、市場シェアは18.5%に拡大した。両者の合計シェアは62.4%と、前年の61.9%からわずかに上昇した。

日系メーカーでは、トヨタが5年連続で3位を維持し、販売台数は10万2,416台と前年並み(シェア12.5%)だった。他方、ホンダは4位を維持したものの、販売台数は7万2,301台で11.5%減となった。

マレーシアのシンクタンクRHBリサーチは、2025年の予想を上回る堅調な販売は中国系メーカーが牽引したと分析している(1月23日ザ・スター)。実際、販売台数の5~7位は中国系メーカーが占め、ジェイクー(JAECOO)は1万6,125台で前年比2.3倍、BYDが77.0%増、チェリーも15.9%増と大きく伸びた。

2025年の電気自動車(EV)〔ハイブリッド車(HEV)、BEVを含む〕販売台数は前年比52.2%増の6万9,363台となり、新車販売台数に占めるシェアは8.5%に拡大した(添付資料表3参照)。内訳をみると、BEVが2.1倍の3万848台に急伸し、HEVは3万8,515台で25.1%増となった。

2025年の自動車生産台数は74万7,780台となり、前年より5.4%減少した(添付資料表4参照)。全体の約9割を占める乗用車は70万4,603台で5.4%減、商用車は4万3,177台と5.6%減少した。

2026年予測は需要減速も、消費基盤が下支えに

MAAは、2026年の新車販売台数が前年比3.8%減の79万台(乗用車73万台、商用車6万台)にとどまると予測した。予測の背景として、GDP成長率の鈍化(2026年は財務省予測で4.0〜4.5%)や、生活費の上昇による可処分所得の圧迫や購買力の低下などを挙げた。また、輸入EVの税優遇終了による販売価格の上昇により、需要のさらなる鈍化も懸念される。一方、失業率は2.9%と労働市場は安定しており、手頃な価格で燃費の良い国民車への需要が根強いため、自動車市場を下支えするとみられる。

(ニサ・モハマド)

(マレーシア)

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