中国国家知識産権局、2025年の知的財産活動の総括を発表

(中国)

香港発

2026年02月05日

中国国家知識産権局(CNIPA)の芮文彪副局長は1月23日の国務院新聞弁公室記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、第14次5カ年(2021~2025年)規画の最終年における知的財産関連の施策について発表した。

発表および質疑応答の中で公表された主要な指標は次のとおり(特段の記載がないものは2025年実績)。

1.知的財産の創出・登録

  • 特許97万2,000件、実用新案146万1,000件、意匠66万6,000件を新規に登録し、累計有効登録特許数は532万件となった。
  • 商標420万6,000件を新規に登録し、有効登録商標数は4,987万7,000件となった。
  • 特許の平均審査期間は15カ月まで短縮され、商標の平均審査期間は4カ月で安定している。
  • 人口1万人当たりの高価値特許(注1)は16件となり、目標の12件以上を達成した。
  • 特許集約型産業の付加価値は2024年にGDP比13.38%と、目標の13%以上を達成した。
  • ブランド価値世界上位5,000ブランドを対象とした価値評価のうち、中国ブランド(商標)の価値の合計は1兆8,100億ドルに達し、国・地域別の額で世界第2位となった(注2)。

2.地理的表示(GI)商標

  • GI製品104件、GI団体商標・GI証明商標51件(注3)を新規登録した。累計で、GI製品5,066件、GI団体商標・GI証明商標7,425件となった。GI製品の年間生産額は約1兆元(約22兆円、1元=約22円)で、5年連続で拡大している。

3.集積回路配置図

  • 集積回路配置図1万件を新規登録し、累計で9万3,000件となった。

4.データ知的財産権の保護の試行

  • データ知的財産を累計で4万件以上登録。融資・取引などの総額は約150億元。

5.知的財産権の保護

  • 知的財産権保護センターを5拠点、迅速権利保護センターを2拠点新たに設置し、累計129拠点となった。
  • 海外知財紛争対応指導プラットフォームを新たに36拠点設置し、累計116拠点となった。
  • 特許侵害に関する行政案件の処理件数は5万7,000件、調停案件は6万2,000件となった。
  • 知的財産保護に関する国民満足度指数は100点満点中82.81点と、目標の82点以上を達成した。

6.知的財産権の運用

  • 特許譲渡・ライセンス届け出件数は前年比13.7%増の69万7,000件、うち大学や研究機関によるものは16.6%増の9万件となった。
  • 2025年1〜11月の知的財産権使用料の輸出入額は前年比7.4%増の3,828億7,000万元で、目標の年間3,500億元以上を達成した。なお、輸出額は23.1%増となった。

今後の対応については、質疑応答で、第15次5カ年(2026~2030年)規画における知的財産強国の実現に向けて、引き続き知財の質を重視するとともに、知財の活用促進を進めるなどの方針についても言及があった。

(注1)高価値特許とは、戦略的新興産業の特許、海外ファミリー特許、維持期間10年以上の長期維持特許、比較的高い担保融資金額を実現した特許、国家科学技術賞あるいは中国専利賞を受賞した特許のいずれかの条件を満たす特許のこと。

(注2)世界知的所有権機関(WIPO)のグローバル・イノベーション指数2025年版にも同じ金額が示されている。なお、対GDP比で算出されるグローバル・ブランドバリューでは、中国は国・地域別で第18位。

(注3)地理的表示団体商標は、団体などの組織構成員が商業活動で使用し、使用者が当該組織の一員であることを示す地理的表示商標のこと。地理的表示証明商標は、特定の商品または役務に対する監督能力を有する組織が、その原産地、原材料、製造方法などを証明するための地理的表示商標。

(南川泰裕)

(中国)

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