第42回ミラノ・ウニカ開催、独自性と技術力で日本テキスタイルを世界へ
(イタリア、日本)
海外展開支援部販路開拓課
2026年02月09日
テキスタイルの世界的な国際見本市「第42回ミラノ・ウニカ
(MILANO UNICA)2027年春夏コレクション」が1月20~22日、イタリアのミラノで開催された。主催者によると、欧州の出展者数が前年比25%増と過去最高の伸びを記録し、来場バイヤー数においては国別で米国(前年比13.5%増)やフランス(同8.5%増)が最も多かった。
ジャパンブース「The Japan Observatory(以下、JOB)」には計50社が出展、そのうち、初出展あるいは出展経験の浅い中小企業を対象にジェトロが支援する「JOB Next」10社(うち初出展2社)が参加した。JOB出展各企業の代表的な生地を集約して展示を行う「JOB Trend & Index」コーナーは、視認性も高く来場者を引きつけた。また、VR(仮想現実)を活用しながら、尾州産地を体感できる体験型展示コーナーも人気を集めた。
注目を集めたJOB Trend & Indexコーナー(ジェトロ撮影)
一方、日本テキスタイルの欧州への販路拡大については挑戦が続いている。近年、トレーサビリティーやサステナビリティーなどを重視する欧州の大手ファッションブランドは、認証を取得済みの既存サプライヤーとの取引を継続する傾向が見られる。さらに、2024年から続いたファッション業界全体の売り上げの落ち込みも、欧州域内からの調達傾向に拍車をかけている。イタリアファッション協会のファッション経済動向レポートによると、イタリアファッション業界の2025年上半期(1~6月)の売上高は前年同期比4.3%減、輸出(2025年1~5月)も同5.5%減となった。しかし、2025年7~9月の売上高はプラス成長に転じ、2026年に向けて緩やかながら復調の兆しも見られている。また、欧州の主要ファッショングループのサプライヤーの約3分の1、高級ブランドの約3分の2がイタリアで生産を行っており、イタリアは依然として重要な生産国となっている。そのような状況下、今回のミラノ・ウニカでは、大手ブランドに加え、勢いのある中堅ブランドバイヤーのJOBへの新規来場の増加が見受けられた。
JOB出展企業からは、「満遍なく商品を取りそろえるよりも、自社素材の特徴を明確に打ち出すことが重要と感じた」「初出展であることが新規性という強みになり、幅広くバイヤーから注目を得ることができた」などとの声が寄せられている。
初出展企業を含むジャパンブースに多くのバイヤーが来場(ともにジェトロ撮影)
次回のミラノ・ウニカは、2026年7月7~9日に2027年秋冬コレクションを開催予定。引き続き各出展企業の独自性と技術力の訴求が重要となるだろう。
(田中浩之、柿迫一葉)
(イタリア、日本)
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