パキスタンにおけるNXの事業展開、支店長に聞く

(パキスタン、日本)

カラチ発

2026年02月24日

1937年に創設され、57カ国・地域に拠点を持つNIPPON EXPRESSホールディングス(以下、NX)は、シンガポールに設置した子会社であるNX南アジア・オセアニアのパキスタン支店を通じて、同国での事業を展開している。今後の同国における事業展開などについて、中道孝之パキスタン支店長に話を聞いた(インタビュー日:202623日)。

写真 NX南アジア・オセアニアの中道パキスタン支店長(本人提供)

NX南アジア・オセアニアの中道パキスタン支店長(本人提供)

パキスタンでは、1978年にフォワーディング業務を現地代理店と契約し、同国における国際物流サービスを展開している。2024~2028年の中期経営計画である「NXグループ経営計画2028」において、南アジア・オセアニアリージョンの主な取り組みとして域内各国の市場成長を捉えた倉庫・トラック事業拡大が挙げられた。

これに合わせて、NXは子会社のNX南アジア・オセアニアを通じてパキスタンで主に国内ロジスティクスを手掛ける物流会社TCS Logistics(以下、TCSL)の株式取得に動き、2026年2月2日付で少数持分を取得。インタビュー当日の2月3日に発表した。TCSLはアラビア海沿いのカラチを本拠地としており、NXは今後TCSLと国内ロジスティクス業務拡大を目指すこととなる。

TCSLはパキスタン全土に広がる物流事業基盤を有し、陸上輸送や倉庫配送、カラチ港を起点に中央アジアと接続する国際陸路輸送などを取り扱っている。物流業としてパキスタン国内物流にも勝機があると考え、今回のTCSLへの出資に至っている。

NX南アジア・オセアニアのパキスタン支店は、2015年に開設し、業務拡大の機会をうかがっていた。パキスタンの主な産品は繊維製品だが、これは隣国バングラデシュが強い。食品、皮革製品、高付加価値の医療機器やスポーツ器具など、パキスタンならではのあらゆる商材をターゲットとし、今後は外資企業、パキスタン地場企業関係なく顧客を広げ、パートナー企業とともにパキスタン・ナンバー1の物流企業になることを目指す。

パキスタンは現状、欧州の物流企業が強い市場ではあるが、例えば航空では月間1万トンの物流があるうち、1割を押さえればパキスタンでトップになる計算だ。従前からの代理店を一層活用することと、今回出資したTCSLをうまく使い分け、パキスタンにおいて実績を上げることで新規顧客の獲得にもつながると考えている。

(河野将史、糸長真知)

(パキスタン、日本)

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