12月の米消費者物価指数、引き続き注視は必要だがインフレ加速に一服感も
(米国)
ニューヨーク発
2026年01月15日
米国労働省が1月13日に発表した2025年12月の消費者物価指数(CPI)
は前年同月比2.7%上昇(前月2.7%上昇)、前月比0.3%上昇となった。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は前年同月比2.6%上昇(前月2.6%上昇)、前月比0.2%上昇だった(添付資料図1、表参照)。コア指数は市場予想(注)をわずかながら下回る伸びとなっている。
品目別に前年同月比の伸びをみると、牛肉(16.4%上昇)やコーヒー(19.8%上昇)などの上昇が影響し、食料品価格は3.1%上昇(前月2.6%上昇)と伸びが加速した。エネルギー価格については、電気(6.7%上昇)やガス(10.8%上昇)などのエネルギーサービスの価格が上昇する一方で、ガソリン価格が3.4%下落したこともあり、2.3%上昇(前月4.2%上昇)と伸びはやや鈍化した。これらを除いたコア指数では、財部門(1.4%上昇)、サービス部門(3.0%上昇)ともに前月と変わらなかった(添付表、図2参照)。
一方、前月比でみると、財部門は横ばい、サービス部門は0.3%上昇だった。財部門では、衣類(0.6%上昇)などでは引き続き高めの伸びが続いているものの、家具・家電など輸入依存度の高い品目の中には低下に転じているものもみられる。12月は年末商戦に伴う値引きの影響なども考えられることから、依然として予断を許すものではなく、今しばらく動向を注視する必要があるが、一部のエコノミストからは、関税引き上げに伴うインフレへの影響はピークに達したとの指摘もある(ウォールストリート・ジャーナル2026年1月13日)。
今回は数カ月ぶりに政府閉鎖の影響を受けないインフレ指標の発表となり、9月の数値と比べて伸びが加速していないことが確認され、物価上昇基調に一服感を感じさせるものとなっている。今後数カ月間、こうした傾向の継続が確認できれば、2026年後半における利下げ再開につながり得る。とはいえ、住居費や食料品、エネルギーといったアフォーダビリティ(購入しやすい価格かどうか)が問われる品目については依然として高い伸びを示している。その水準の高さも重なり、依然として消費者の不満が解消に向かっているとは言い難い状況だ。
(注)ブルームバーグの市場予想では、CPI、コア指数ともに前年同月比2.7%上昇、前月比0.3%上昇だった。
(加藤翔一)
(米国)
ビジネス短信 ff8d845473460125




閉じる
