広東・香港・マカオグレーターベイエリア企業の73%がASEANへの事業拡大を加速
(香港、中国、ASEAN)
香港発
2026年01月23日
香港貿易発展局(HKTDC)とシンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)香港は1月13日、共同調査「グローバル貿易課題下におけるASEAN成長促進のための香港によるGBA企業支援」を発表した〔GBAは広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)〕。世界的な不確実性と関税リスクが強まる中、回答した企業の73%が成長促進とサプライチェーンの強靭(きょうじん)性を高めることを目的として、ASEANへの事業拡大を加速する意向であることが分かった。本調査は2025年7~8月、香港およびGBAに本社を置く企業を対象に実施し、600社から有効回答を得た。
具体的には、シンガポール、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシアが今後3年間での主な進出先候補として挙がった。同地域への進出のため、平均30%の追加財源を投入(注)する見込みだという。進出先候補上位国については、ベトナム47%、インドネシア37%、タイとマレーシアが各32%と続く。GBA企業にとって最大の拠点であるシンガポールにおいても、同国での事業展開加速に向け、平均23%の投入を計画している。
そのほか、ASEANにおける販売事業拡大や維持を目指す企業数が前年比25%増加したこと、回答企業の98%が引き続きこの成長著しい販売市場をターゲットとしていること、また91%がASEANを拠点とする生産・調達ハブを拡大もしくは維持する意向を示していること(回答企業数は前年比7%増)も報告された。
こうした勢いの一方、ASEAN進出時に直面する重要な障壁についても指摘された。最も多かった課題は、適切な現地パートナーの確保(47%)で前年から24ポイント上昇し、過去3年で比較しても着実に増加している。そのほか、文化・言語の障壁(46%)、専門人材の確保困難(40%)もそれぞれ23ポイント、15ポイント上昇した。
HKTDCの趙永礎(ウィン・チュ)調査部副部長は、「グローバルサプライチェーンの変化と関税の不確実性を受け、多くのGBA企業はリスク分散の手段としてだけでなく、急速に発展する市場における新たな成長機会を捉えるためASEANへの関与を加速させている。香港が持つスーパーコネクターとしての独自の位置付けにより、企業は香港の包括的な貿易、金融、専門サービスプラットフォームを活用してこの変革を効率的に乗り越えると同時に、ESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みも強化することができる。われわれは、香港のそうした専門サービスを活用したGBA企業の取り組みを引き続き積極的に支援していく」と述べた。
報告の詳細はHKTDCのウェブサイトで確認できる。
(注)ASEAN事業を加速させる意向と回答した企業が、現在、同地域に投入している自社リソース(資金・人員・機能など)を基準値(100%)とした場合に追加で投下する割合。0~10%、10~30%、30~50%、50%超から成り、本文数値は加重平均値。
(越川剛)
(香港、中国、ASEAN)
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