2025年の物価上昇率は年率で31.5%、前年から大幅改善
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2026年01月16日
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は1月13日、消費者物価指数(CPI)の2025年12月の上昇率が全国平均で前月比2.8%だったと発表した。9月から4カ月連続で前月の伸びを上回り、加速した(添付資料図参照)。前年同月比(年率)では31.5%で、2024年の117.8%、2023年の211.4%から大きく改善した(添付資料図参照)。ルイス・カプート経済相は同日、X(旧Twitter)を通じて、「2025年は直近8年間でもっとも低いインフレ率だった」と評価した。
2025年12月の前月比の上昇率を項目別にみると、季節によって価格が変動する生鮮食品や観光サービスなどの財・サービスは0.6%にとどまったが、季節変動要因のある品目を除いたコアインフレ率は3.0%、エネルギーや公共サービスなどの価格が規制されている財・サービスは3.3%の高い上昇率が続いた。
前月比の上昇率を費目別にみると、交通が4.0%、住宅・光熱・その他燃料が3.4%、通信3.3%、外食・ホテル3.2%で平均上昇率を上回った(添付資料表1参照)。ほかでは、CPIに占める比重が大きい食品・飲料(酒類を除く)が3.1%だった。12月のCPI上昇率の加速は、燃料価格や肉類の値上げが主な原因とされている。
2026年のCPI上昇率の見通しについて、政府が2025年9月に国会に提出した2026年度国家予算書では年間10.1%、月間では平均0.8%としている。しかし、中央銀行がエコノミストらを対象に毎月実施する主要マクロ経済指標の予測値に関するアンケート調査(REM)は、年間20.1%で政府の見通しの2倍の上昇率を見込んでいる。1月13日付現地紙「ラ・ナシオン(電子版)」が報じた現地エコノミストらの見解によれば、為替の安定、低調な経済活動、そして貿易の自由化が進むことで物価上昇への圧力は緩和されるが、2026年前半の数カ月間は、CPI上昇率は月次で約2%、年次で22%上昇すると予測している。
ジェトロが独自に調査した首都ブエノスアイレスの2026年1月13日時点の品目別の物価をみると、アルゼンチン国営石油会社YPFが発表していた約2%の燃料価格の値下げ、肉類の価格の値下げが確認できる(添付資料表2参照)。
(山木シルビア)
(アルゼンチン)
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