英政府、採卵鶏のケージ飼育を2032年までに全面禁止へ
(英国、EU)
ロンドン発
2026年01月14日
英国環境・食料・農村地域省は1月12日、採卵鶏のケージ飼育を2032年までに全面禁止する案の意見公募
を開始した(3月9日締め切り)。1999年にEU全域で350羽以上の飼育者のバタリーケージ(注1)が12年間の移行期間を設けて禁止され、EUの一員だった英国でも2012年1月から禁止されている。しかし、エンリッチドケージ(注2)や350羽未満の飼育者のバタリーケージは禁止されてこなかった。EUでも2025年、畜産全般のケージ飼育の段階的廃止について意見公募が実施され、2026年中に最初の立法提案を目指すこととされている。
英国では、2016年以降、複数の大手スーパーマーケットが2025年までにケージ飼育の卵の販売の終了を約束し、ケージフリー卵への切り替えに取り組んできた。その結果、小売販売されるケージ飼育の卵の割合は、2016年の41%から、2024年には21%まで半減した。しかし、2025年までのケージ飼育卵販売終了を約束していない小売業者や、食品サービス、卵加工業者も含めた当該産業全体で採卵鶏の動物福祉に対処するためには、政府による禁止措置が必要と判断した。
意見公募の案では、2027年にエンリッチドケージの新設と350羽未満の飼育者のバタリーケージ飼育を禁止し、2032年にエンリッチドケージを含む全てのケージ飼育を禁止することとしている。輸入される卵や卵製品に関する規制については言及がない。
今回の意見公募は、2025年12月22日に発表された動物福祉戦略
の一環。同戦略では、動物福祉基準の低い輸入品が、不当な優位性を持ったり、倫理的な懸念を生じさせたりしていないかを検討し、必要な対処をすることについても触れられている。
(注1)金網で作られたケージに採卵鶏を収容するケージ
(注2)砂浴び場、巣箱、止まり木などの設備を配置したケージ
(林伸光)
(英国、EU)
ビジネス短信 df59c913156c7a78




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