米コロラド州のライトウェーブ・ロジックとQPICが光量子回路の商用化に向けて提携

(米国)

ロサンゼルス発

2026年01月21日

独自の電気光学(EO)ポリマー技術により、低消費電力かつ高速なデータ伝送の実現を目指すライトウェーブ・ロジック(本社:米国コロラド州イングルウッド)は1月15日、光集積回路(注1)ベースの量子技術の発展を目指すスタートアップのQPIC(本社:同州ボルダー)との提携に関する覚書に署名したと発表した。

ライトウェーブ・ロジックのポリマープラットフォームをQPICが活用することで、プロセス・デザイン・キット(PDK)(注2)の開発が可能となり、量子コンピューティング分野の顧客向けの光集積回路の生産期間を短縮できるようになる。ライトウェーブ・ロジックのイブ・ル・メートル最高経営責任者(CEO)兼社長はプレスリリースで、「両社の拠点が近接していることだけでなく、破壊的なイノベーションを重視するという共通の企業文化を生かすことで効率的に協力し、量子コンピューティングおよびセンシング分野の顧客からの、拡張性があり、費用対効果の高い光集積回路ベースのソリューションへの高まるニーズに対応することができる」と述べた。

一方、QPICのクリス・マイアットCEOは、2022年8月に成立したCHIPSおよび科学法に基づいて、米国商務省が2024年7月に助成対象として選定した全米12のテックハブの1つである「エレベート・クオンタム・テックハブ(コロラド州、ニューメキシコ州、重点技術:量子情報技術、推定助成額:4,100万ドル)を支援し、コロラド州ボルダーに国内有数の量子技術製造拠点を設立する」という同社の目標を説明し、その目標を推進していく上で「ライトウェーブ・ロジックが提供する材料を用いて量子回路を開発できることは非常に重要な一歩となる」と述べた。

2025年設立のQPICは、ボルダーにある量子専門のインキュベーターであるクオンタム・コモンズ内でファウンドリの設置を進めている。このインキュベーターは、エレベート・クオンタム・テックハブとの提携により運営されている。同テックハブは、産官学約120団体が参加する地域型コンソーシアムで、最先端研究のテック企業への橋渡しやエコシステム形成の促進を通じて、量子技術の世界の中心地であり続けることを目指している。

(注1)電気信号を使う半導体回路と異なり、光信号を使ってデータを伝送・処理する技術。

(注2)半導体プロセスで回路を設計する上で必要となる設計情報やツールをまとめたもの。

(堀永卓弘)

(米国)

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