2025年のASEAN主要6カ国の訪日外客数は前年比11.5%増、四季体験や地方観光へ関心高まる
(ASEAN、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、日本)
調査部アジア大洋州課
2026年01月29日
日本政府観光局(JNTO)は1月21日、2025年の訪日外客数(訪日客、注1)の統計を発表した(添付資料表参照、注2)。このうちASEAN主要6カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の合計は480万100人(前年比11.5%増)に上り、世界からの訪日客数合計(4,268万3,600人)の11.2%を占めた。
国別にみると、タイが123万3,100人(前年:114万8,848人、前年比:7.3%増)と最も多かった。次いで、フィリピンが88万5,100人(同81万8,659人、8.1%増)、シンガポールが72万6,200人(同69万1,226人、5.1%増)、ベトナムが67万8,500人(同62万1,173人、9.2%増)、インドネシアが64万600人(同51万7,651人、23.8%増)、マレーシアが63万6,600人(同50万6,883人、25.6%増)となった。6カ国全てで前年を上回り、順位に変動はなかった。前年比(伸び率)では、マレーシアとインドネシアは引き続き2割を超える伸びを記録した。一方、フィリピンは前年の31.6%増から伸び率が大きく縮小したものの、訪日外客数は2番目となる高水準を維持している(2025年1月17日記事参照)。
単月別の伸び率(注3)でみると、1月が前年同月比34.7%増と最も大きかった。次いで5月(16.3%増)、4月(13.7%増)と続く。JNTOによれば、1月は春節(1月28日~2月4日)、4月は桜の花見、5月は学校休暇や祝日に加え地方路線を含む航空便の増加などが需要を押し上げた要因とされる。一方で、7月(2.6%減)は前年を下回る結果となった。
なお、新型コロナウイルス禍前の2019年と比較すると、ASEAN主要6カ国の合計では25.2%増加し、インドネシア(55.2%増)、シンガポール(47.5%増)、フィリピン(44.4%増)などが大幅に上回った。しかし、タイは6.5%減と、ASEANで唯一回復していない。
JNTOによれば、「年間を通じて温暖な気候で過ごすASEANからの訪日客は、花見や紅葉、雪といった日本の四季を体験したい訪日客が多い傾向にある。また、3大都市圏への宿泊者数の伸び率よりも地方部への伸び率が高いなど、地方観光への注目も高まっている」という。
(注1)本統計における「訪日外客」とは、外国人正規入国者のうち観光やビジネス、駐在、留学などの目的で来日した入国外国人旅行者のことで、永住や乗員などの外国人は除く。
(注2)2024年の数値は確定値、2025年の数値は推計値(概数)。
(注3)2024年1~12月の数値は確定値。2025年の数値のうち、1~10月は暫定値、11~12月は推計値(概数)。
(西村公伽)
(ASEAN、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、日本)
ビジネス短信 d74928c1047b31ab




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