山東省、第15次5カ年規画で伝統、新興、未来産業の方向性を示す
(中国)
青島発
2026年01月14日
中国共産党山東省委員会は「山東省の国民経済と社会発展の第15次5カ年規画(2026~2030年)」の制定に関する建議
を発表した。同委員会は12月3日、記者会見を開催し、本「建議」を紹介・解説した。
記者会見では、第14次5カ年規画(2021~2025年)で達成した成果が紹介された。同規画期間である2021年から2024年にかけて、山東省の域内総生産(GRP)は年平均6.1%増と、目標を0.6ポイント上回った。製造業の全体規模は全国トップクラスを維持し、ハイテク産業の生産額が製造業全体に占める割合は55.2%に達し、ハイテク企業の総数は3万5,000社を超えた。グリーン・低炭素転換でも新たなブレークスルーを成し遂げ、非化石燃料由来のエネルギーの設備容量は1億3,400万キロワットを超え、エネルギー全体に占める割合は53.6%に達し、石炭火力発電を上回った。単位GRP当たりのエネルギー消費も4年間で累計18.5%削減された。
また、第15次5カ年規画期間における山東省の伝統産業、新興産業および未来産業に関する政策措置が紹介された。
〇伝統産業:冶金(やきん)、化学、繊維衣料、建築建材などの伝統的優位産業のデジタル化・スマート化とグリーン転換を推進。うち、青島市は中国の「5G+工業インターネット」試行都市として、スマート家電や現代軽工業などの分野で6カ所の「ライトハウス工場」(注1)、17カ所の国家レベルのスマート工場を育成する。また、山東省の優位産業である鉄鋼産業では、生産能力の配置最適化を通じて、沿海部の粗鋼生産能力の割合を現在の53%から65%以上に引き上げ、ハイエンド鋼材の割合を50%超にする。
〇新興産業:集積回路、新エネルギー、新素材、バイオ医薬などの新興基幹産業を重点的に育成し、また、潜在力のある特色産業を育成し、低空経済発展集積区、内陸河川新エネルギー船舶製造基地などを構築する。
〇未来産業:済南市、青島市、煙台市に未来産業先行区を建設し、深海・宇宙、フィジカルAI(注2)、量子科学などの分野でのブレークスルーを目指す。
さらに、科学技術面では、工作機械、高性能チップ、深海・地下深部開発、先進材料などの重点分野で重大技術課題に取り組み、コア技術や先進的な設備を研究開発する。
消費分野では、シルバー経済、スポーツイベント経済、クルーズ経済など新たなモデル・業態を積極的に発展させる。済南市、青島市に国際消費中心都市を建設する。
(注1)「ライトハウス(Lighthouse)」とは、先端技術を積極的に活用し、生産性の向上や品質の改善、コスト削減、環境負荷の低減などを実現している工場のことを指す。DXの推進を支援する目的のもと、世界経済フォーラムが2018年からスタートさせたもので、毎年、世界各地の工場が選ばれている。
(注2)カメラやセンサーなどを活用し、現実世界の情報を収集・処理し、自律的な行動ができる人工知能(AI)技術。ロボットなどに応用される。
(董玥涵)
(中国)
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