EVメーカーのグリーンパワー・モーター、米ニューメキシコ州に米国本社と生産工場を設立

(米国、カナダ)

ロサンゼルス発

2026年01月13日

米国ニューメキシコ州政府は1月8日、カナダの電気自動車(EV)メーカーであるグリーンパワー・モーター・カンパニー(以下グリーンパワー)の同州への進出を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。グリーンパワーはEVのスクールバス、中型貨物トラック、バンなどを生産・販売している。

ミッシェル・グリシャム・ニューメキシコ州知事(民主党)は、「(グリーンパワーによる)戦略的投資を通じて、わが州の家族にふさわしい脱炭素エネルギーの未来を築いていく」と述べた。グリーンパワーは2025年9月に同州経済開発局と連携し、同州ラスベガスの公立校2校とサンタフェのチャータースクール(注)1校で同州初となる2年間のEVスクールバス実証プロジェクトを開始した。さらに、同社は割安の価格(Dealer-level pricing)でEVを同州の政府機関などに販売していく意向を表明している。

グリーンパワーは、テキサス州のエルパソとメキシコのシウダーフアレスの工業地帯に隣接する、ニューメキシコ州南部サンタテレサに米国本社および生産工場を設置する予定だ。今後10年間で、約2億ドル以上の経済効果と340人超の雇用創出が試算されている。同社には、ニューメキシコ州の地方経済開発法(LEDA)に基づく500万ドルの助成金などが供与される。また、サンタテレサへの進出を決定した理由として、外国貿易地域(FTZ)制度を活用できる点が挙げられている。今回の発表では、こうした州のインセンティブやFTZが「ゼロエミッション車(ZEV)や部品、在庫を効率的に生産し、北米やそのほかの地域へ配送する同社の能力を高める」と説明している。

近年、サンタテレサでは産業集積が進んでいる。2023年9月にはテスラの部品サプライヤーである台湾の和大工業(Hota Industrial Manufacturing)が、初めての米国進出先としてサンタテレサを選んだ。2025年3月にはドイツ鉄鋼メーカー大手ティッセンクルップの商社部門であるティッセンクルップ・マテリアルズ・サービスが、金属加工工場の設置計画を発表した。サンタテレサを進出先に選んだ理由として、両者ともにメキシコとの国境沿いに位置するという地の利を挙げている。

(注)従来の公立学校では改善が期待できない、さまざまな子供の教育問題に取り組むため、親や教員、地域団体などが州や学区の認可(チャーター)を受けて設ける初等中等学校のこと。

(堀永卓弘)

(米国、カナダ)

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