2025年の合計特殊出生率1.93、前年の1.91よりわずかに改善
(ベトナム)
ホーチミン発
2026年01月30日
ベトナム統計局によると、2025年の合計特殊出生率は1.93だった。2024年は1.91と過去最低だったが、わずかに上昇した(添付資料表参照)。ベトナム全国34省・市のうち、合計特殊出生率が2.0未満の省・市は11に上り、2.0~2.2は4省・市(前年比で2省・市減)、2.2を超えるのは19省・市(前年比で2省・市増)だった。
地域別では、南部ホーチミン市が1.51と最も低く、北部ディエンビエン省が2.91で最も高かった。出生率が低い上位5地域は、ホーチミン市、タイニン省、カントー市、カマウ省、ビンロン省でいずれも南部地域だ。
また、保健省によると、世界全体では、女児100人に対し男児の出生数は103~107人が自然な均衡状態とされるが、ベトナムでは2006年が109.8人、2015年が112.8人、2024年が111.4人、2025年が109.0人と男児比率が高い不均衡な状況が継続している。
統計局は、ベトナムの総人口が2059年に1億1,520万人でピークに達すると見込んでいる。一方、同国は2007年から人口ボーナス期に入っているが、2036年には65歳以上の高齢者の割合が15%に増加し、生産年齢人口の割合が徐々に減少することで、人口ボーナス期は終了する見込みだ。
人口減少と出生率低下への対応が必要とされる中、ベトナムでは改正人口法が2026年7月1日から施行される予定だ。同改正法では、第2子を出産する女性の産休を、従来の6カ月から7カ月へ延長する。また、出産した妻を持つ男性従業員にも、10営業日の休暇を取得する権利を付与するなど、新たな項目が規定された。さらに、2人以上の実子を持つ者には、住宅法の規定に従い、社会住宅の購入やリース契約、賃貸の際に、優先権が与えられる。
こうした国家レベルの対応に加えて、2024年以降、ホーチミン市、ロンアン省、ハウザン省といった南部の低出生率地域の多くの自治体が、35歳までに2人の子供を出産した女性に対し、現金給付や公共サービスの優遇措置を試験的に導入している。具体的には、ホーチミン市では2025年9月1日から、35歳までに2人の子供を出産した女性に対し、500万ドン(約3万円、1ドン=約0.006円)の手当を支給する施策がとられている。
(新田和葉、ティエン・グエン)
(ベトナム)
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