JCC、2025年下期の在タイ日系企業景気動向調査を公表、厳しい局面にあるも回復基調
(タイ)
バンコク発
2026年01月30日
バンコク日本人商工会議所(JCC)が1月27日に公表した「2025年下期タイ国日系企業景気動向調査
」によると、在タイ日系企業の業況感DI(注)は、2025年下期はマイナス12と一時的に悪化したものの、2026年上期には1まで回復すると見込まれる。これまで、2023年上期にマイナス10とマイナスに転じた後、2024年上期のマイナス21で底を打ち、2025年上期にはマイナス4まで改善していた。
2025年下期の業況感は、自動車関連業種を中心とした国内需要の減少や米国による相互関税導入などの影響を受け、全体でマイナス12と前期から悪化する見通しとなった。
業種別では、製造業が前期のマイナス2からマイナス13に悪化した。製造業の中でも、特に食料品では、シリキット王太后崩御による自粛ムードやカンボジアとの国境紛争などによる需要減少が売り上げ低下に影響したといったコメントがあった。また、繊維では、米国関税の影響で顧客の販売不振が生じているとの企業の声もあった。さらに、自動車生産・販売の減少を受け、輸送用機械や化学などでも、業況感がマイナスに転じた。
非製造業は、前期のマイナス8からマイナス11に悪化した。特に小売りでは、価格競争の激化を指摘する企業の声が上がったほか、金融・保険業では、顧客の業績悪化を要因に挙げる企業もあった。一方、運輸・通信では、人工知能(AI)関連などの需要が増加したといった声もあり、マイナス幅は縮小した。
2026年上期(見通し)は、中国製品との価格競争に対する懸念があるものの、幅広い業種で新規案件の獲得など需要の増加が見込まれることなどから、プラスに転じる見通しだ。
(注)業況感DI(Diffusion Index)は、業況が「上向いた」と回答した企業の割合から、「悪化した」と回答した企業の割合を差し引いた値がプラスの場合、前期に比べて業況が改善している企業が悪化している企業よりも多いことを示している。値がマイナスの場合は、前期に比べて業況が悪化している企業の方が多いことを示している。
(野田芳美)
(タイ)
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