サウジアラビア、ダボス会議でイニシアチブの立ち上げとWEF特別会合主催を発表

(サウジアラビア、スイス)

リヤド発

2026年01月30日

ファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相率いるサウジアラビア代表団は1月19~23日、スイスのダボスで開催された第56回世界経済フォーラム(ダボス会議、World Economic Forum:WEF)年次総会に参加した。同総会において、サウジアラビアは、地球規模の課題に対処し機会を捉えるためイニシアチブの立ち上げについて発表した。また、同国が4月22~23日にかけてジッダで「共通基盤の構築と成長の回復」をテーマとする世界経済フォーラムの特別会合である世界協力・成長会議を主催することを発表した。

発表された主なイニシアチブは、次のとおり。

  • 経済・企画省:「SUSTAINプラットフォーム」(注1)の試験的立ち上げ。WEFおよびベイン・アンド・カンパニーとの共同開発。
  • SDM(注2):コーネル大学ワイル・コーネル医学部との提携。「人類の健康のためのフロンティア科学:サウジアラビア・米国宇宙研究協力」と題し、革新的な宇宙技術と計算生物学(注3)技術の推進に焦点。
  • HUMAIN(注4):サウジアラビアにおける人工知能(AI)およびデジタルインフラプロジェクトの拡大支援のため、国家インフラ基金(Infra)との最大12億ドルの戦略的融資枠組み協定締結。HUMAIN社による最大250メガワット(MW)のAIデータセンター容量開発に向けた融資など。
  • 産業・鉱物資源省:WEFの先進製造・生産センター(AMPC)と連携し、製造業の変革を加速させるための国家レベル枠組み「ライトハウス・オペレーティング・システムPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(Lighthouse OS)」を発表。経済多角化、先進的な製造・物流のグローバルハブの確立を目的とする。

現地に開設された同国のパビリオン「サウジ・ハウス」には、前回の2倍となる1万人以上が来場した。同ハウスでは、「サウジ・ビジョン2030」の下での投資機会とともに、社会的・経済的・人的変革の概要について紹介した。会期中に開催されたパネルディスカッションでは、リーマ・ビント・バンダル・アール・サウード サウジアラビア駐米大使が、将来にわたって経済の競争力を維持するためには人的資本への投資を優先することが不可欠であることを強調した。

(注1)AIを活用したマッチング型パートナーシップネットワーク。セクター横断連携を強化し、持続可能な開発イニシアチブ実現に向けた加速を目的とする。

(注2)サウジアラビアに拠点を置くヘルスケア技術スタートアップ企業。

(注3)コンピュータサイエンス、統計、数学を生物学の問題に応用すること。

(注4)2025年5月に設立された、サウジアラビア公共投資基金(PIF)傘下のフルスタック(データセンター、クラウドインフラ、モデル、アプリケーションなど)AI企業。

(平田若菜)

(サウジアラビア、スイス)

ビジネス短信 c3625e7deede1c66