モロッコ政府、国内スタートアップ支援プログラム「Startup Venture Building」を始動

(モロッコ)

ラバト発

2026年01月14日

モロッコ政府は2025年12月17日、デジタル移行・行政改革省と国営金融機関タムウィルコム(Tamwilcom)の主導で、全国規模のスタートアップ支援プログラム「Startup Venture Building」を正式に開始した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。国家戦略「Digital Morocco 2030」(2025年11月5日記事参照)および新国家開発モデルに基づく施策で、今後3年間で約800社のイノベーティブスタートアップを対象に、アイデア創出から成長まで包括的な伴走支援を提供する予定だ。

プロジェクトは国内外のパートナーとの連携が予定されており、式典では、タムウィルコムと選定された6社との契約が正式に締結された。モロッコの2社(CEED Maroc、Technopark)と、海外の4社〔Flat6Labs(エジプト)、Open Startup International(米国)、Renew Capital LLC(米国)、500 Global(米国)〕が、ベンチャーキャピタルの育成や高成長スタートアップの加速における実績を評価され選ばれた。

支援内容は、起業家の活動を支える生活支援金、試作や市場検証を支援するインキュベーション奨励金〔最大20万ディルハム(約340万円、1ディルハム=約17円)〕、商業展開を支援する無保証・無利子の名誉ローン(最大50万ディルハム)、加速段階の資金調達を補完するシードローン(スタートアップ初期融資)(50万~200万ディルハム)など目標に沿ったサポートの提供によって構成される。また、タムウィルコム最高経営責任者(CEO)のサイード・ジャブラニ氏は、同プログラムは単なる財政支援にとどまらず、スタートアップに信頼の枠組みを提供するものであると強調した。総額約7億ディルハム超の予算が確保されたこのプログラムは、将来の国内デジタルチャンピオンとなる革新的な新世代スタートアップを創出し、モロッコのデジタル経済を持続的に強化することを目指している。

併せて、モハメッド6世工科大学(UM6P)は12月11日、ラバトにおいて、新たなスタートアップキャンパス「StartGate Rabat」を開設した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。これは5年前に設置されたベンゲル(Benguerir)のStartGateの活動を拡張するもので、AI、再生可能エネルギー、持続可能農業、ヘルスケアの4分野に注力する。UM6Pは2020年のStartGate開始以来、1,600社超のスタートアップ企業を支援し、起業家が約7,200万ドルを調達することを可能にした。新拠点は同大学内に設置され、研究・教育・起業を統合し、アフリカの革新拠点を目指す。

(鈴木優香)

(モロッコ)

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