中国、ゼロカーボン工場建設に関する指導意見を発表
(中国)
上海発
2026年01月29日
中国の工業信息化部など5部門は1月19日、「ゼロカーボン工場建設に関する指導意見
」(以下、指導意見)を発表した。指導意見は、2025年5月の国務院常務会議で審議・可決された「製造業におけるグリーン・低炭素発展アクションプラン(2025—2027年)」に基づき、2030年のカーボンピークアウトおよび2060年のカーボンニュートラル達成に向けて打ち出された。
指導意見では、2026年から先行モデルとなるゼロカーボン工場を選定すること、2027年までに自動車、リチウム電池、太陽光発電、電気・電子機器、軽工業、機械、データセンターなどの分野でゼロカーボン工場を建設すること、2030年までにゼロカーボン工場の建設対象を、鉄鋼、有色金属、石油化学、建材、繊維などの産業にも段階的に拡大することを目指している。
指導意見の主な取り組み内容は次のとおり。
(1)二酸化炭素(CO2)排出量の算定体系を構築し、排出量および除去量を定量化することで、ゼロカーボン工場の構築に向けた正確・迅速・追跡可能なデータ基盤を整備する。また、算定範囲は工場の生産・経営活動による直接排出(燃料燃焼、製造プロセスにおける排出など)および間接排出(外部から購入する電力・熱など)を含み、重点工業製品の製造に係る二酸化炭素排出量の算定を奨励する。
(2)エネルギー・電力の安全供給を前提に、工場におけるゼロカーボン電力、熱、水素、燃料の利用を推進する。また、分散型太陽光発電、風力発電、バイオマス発電などの開発・利用を進め、再生可能エネルギーの利用比率を向上させる。さらに、条件を満たす工場に対し、産業用グリーン・マイクログリッドの構築を奨励し、太陽光、風力、廃熱回収、新型蓄電、高効率ヒートポンプなどを活用し、多様なエネルギーの高効率かつ相互補完的な利用を実現する。
(3)工場において、省エネ・脱炭素に資する新材料の活用、ゼロカーボンの実現に向けた製造工程の最適化、二酸化炭素の回収・有効利用・貯留(CCUS)などの先端技術の研究開発を奨励する。また、低炭素・ゼロカーボン材料や再生原料への代替、廃棄物の削減、高効率な回収および総合的な資源利用の取り組みを推進する。
(4)ゼロカーボン・サプライチェーン管理を積極的に推進し、グリーン・低炭素製品の調達やグリーン・低炭素物流の利用によるクリーン輸送の比率を向上させることで、産業チェーンの上流から下流までの省エネ・脱炭素の取組を強化する。
(5)産業用インターネット、モノのインターネット(IoT)、ビッグデータなどの技術を活用し、デジタル化エネルギー・カーボン管理センターを構築・運用することにより、エネルギー消費量や炭素排出の測定・管理の可視化を実現する。
(6)工場において、可能な限りの自主的な排出削減を実施し、残余排出分については、越境カーボンクレジット取引などにより、オフセットすることを認める。また、グリーン電力およびグリーン証書の取引を推進し、再生可能エネルギー由来の電力消費比率の向上を支援する。
(宋青青)
(中国)
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