英国政府、アフリカへの新アプローチ方針を発表

(英国、アフリカ)

ロンドン発

2026年01月08日

英国政府は2025年12月15日、英国の新たなアフリカ戦略として、「英国のアフリカへの新アプローチ(The UK’s new approach to Africa)」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。アフリカ諸国との関係を再構築し、相互利益を基盤とした新たな関係構築を図る戦略だ。

新たなアプローチは、英国主導の一方通行ではなく、アフリカ側の声を反映させたパートナーシップとするため、前アフリカ担当相であり、現在は上院副院内総務を務めるレイ・コリンズ氏が5カ月間にわたりアフリカの政府機関、企業、大学など600以上の組織から意見を収集した。その上で、アフリカ諸国では「敬意に基づく、長期的なパートナーシップ」が求められていると明らかにした。

新アプローチは、7つの重点分野として、(1)投資と貿易の促進、(2)移民問題への共同対応、(3)気候変動対策や再生可能エネルギー(再エネ)推進、(4)紛争解決と平和・安全保障、(5)保健・教育などの社会基盤の強化、(6)国際的意思決定プロセスへのアフリカの参画促進、(7)イノベーション・文化交流の拡充を掲げている。援助中心であった従来のアフリカ戦略から方針を転換し、アフリカとのパートナーシップ強化を通じた投資・貿易・雇用創出を重視している。加えて、再エネへの投資や持続可能な農業の推進などによる気候変動対策や環境保護、不法移民対策や平和・安全保障などにも共同で取り組む姿勢だ。

12月16日には、労働党のアフリカ系組織であるUK Labour African Network(LAN)がロンドンで、アフリカ向け新アプローチの発表を記念したイベントを開催し、政府関係者、アフリカ諸国の駐英大使、金融関係者などが多数参加した。

イベントに登壇したコリンズ氏は、「この新しいかたちのパートナーシップは、アフリカが必要とする経済成長をいかに実現できるかを示すものとなる。アフリカは2050年に世界人口の4分の1を占める見込みで、豊富な資源と若い人口を抱え、膨大な可能性を秘めている。その潜在力は、英国の経済成長を支える重要な解決策となる」と強調した。

(植松麗良)

(英国、アフリカ)

ビジネス短信 b49bf4063c84430a