中国、養老サービスの事業者育成のための措置を発表
(中国)
武漢発
2026年01月22日
中国民政部など8部門は1月13日、「養老サービス事業者の育成とシルバー経済発展の促進に関する若干の措置
」を発表した(文書は2025年12月25日付)。主な内容は次のとおり。
(1)養老サービス市場の需給マッチング促進:養老サービス・製品の供給を最適化させる。具体的には、家事サービス企業による高齢者向け在宅介護サービスを積極的に展開することを支援し、社区(コミュニティ)での訪問入浴介助サービスを提供する。高齢者に適した化粧品や食品の研究開発を推進する。各地の既存の展示会や商談会を活用し、シルバー経済に関する展示エリアなどを設け、高齢者向け製品に関わる川上・川下企業、サービス提供者、ユーザーなどの多元的な連携を促進する。
(2)テクノロジーによる養老サービスの高度化支援:養老サービスにおけるデジタル化、インテリジェント化を強化し、ビッグデータやクラウドコンピューティング、人工知能(AI)などの技術を、高齢者の健康モニタリングや安全見守り・緊急通報などのサービスに活用する。高齢者向けサービスロボット産業の発展を奨励し、ロボット技術と医療リハビリ、スマートホームなどの異業種間連携と技術融合を促進する。
(3)養老サービスの発展環境の最適化:公平な競争環境を構築する。具体的には、養老サービスの政府調達では、不公正な制限条項を設けてはならず、他地域企業の参入を妨げることを禁止する。また、高齢者用品・養老サービスの国家基準の策定を進め、認証制度を整備する。養老サービス事業者に対する不当な料金徴収や検査、法執行、罰金に対して厳正に対処する。
(4)各種支援の強化:各地域の民政部門は、行政ホットラインや政府ポータルサイト、相談プラットフォームなどのチャンネルを活用し、当該区域の高齢者人口や養老サービス施設の分布、利用状況などを公表する。また、土地の供給について、新規・既存の建設用地については、地域の高齢化の進行度に基づき、養老サービスやシルバー関連産業のプロジェクト向けに優先的に確保する。
なお、中国民政部が1月13日に開催した記者会見で、民政部養老サービス司の李邦華司長は、2025年末時点の中国の養老サービス施設は4万1,700カ所、従業員数は72万2,000人で前年比12.2%増と発表した(注)。うち、民営の養老サービス施設の割合は52.2%に達している。また、民営および公設民営(政府が設置、企業が運営)の養老サービス施設は3万カ所となり、全体の71.9%を占める。さらに李司長は、民間部門は多様なサービスを供給する中核的な担い手となっており、養老サービス体系の構築において重要な役割を果たしているとの見解を示した。
(注)中国政府は2022年2月、「『第14次5カ年(2021~2025年)規画』期間における国家高齢者事業の発展と養老サービス体系に関する規画」を発表し、高齢者施設のベッド数や、高齢者施設の設置率などに関して、2025年までの数値目標を掲げていた(2022年3月4日記事参照)。
(廣田瑞生)
(中国)
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