トルコ・EU関税同盟の実施原則を変更

(トルコ、EU、EFTA)

イスタンブール発

2026年01月13日

トルコ政府は1月8日付の官報で、「トルコと欧州共同体間の関税同盟実施に関する原則」改正の決定を公布し、トルコ・EU関税同盟における対角累積(注1)の原則を明確化し、追加した。この変更は、汎(はん)欧州・地中海特恵原産地規則に関する汎欧州・地中海条約(PEM)(注2)の見直しを反映しており、1月1日から発効としている。

同条約は、トルコ、EU、欧州自由貿易連合(EFTA)、西バルカン諸国、地中海沿岸地域を対象とした原産地規則に関する枠組みで、現在トルコは、EU、EFTA、フェロー諸島、パレスチナ、モロッコ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、北マケドニア、モンテネグロ、ジョージアとの手続きが完了し、これらの国・地域とは改定PEM規則に基づいて対角累積を適用した貿易が実施できる。2025年は同制度の移行期間とし、改定PEM規則と旧PEM規則の同時採用を認めていたが、2026年1月1日以降、各2国・地域間において1規則のみを採用する必要がある。対角累積を適用するには、サプライチェーン内の全ての国・地域が、同PEM規則を採用、更新され有効な自由貿易協定(FTA)の締結が条件となる。また、トルコは、アルバニア、セルビア、モルドバとは発効を目指し手続き中で、エジプト、チュニジアとは交渉中となっている。

今後、関税同盟の範囲内で対角累計に関する変更や適用可能な国・地域リストは、貿易省サイトで随時発表される。

(注1)対角累積:「原産地規則」は、原産性を判定する対象を2国間FTAの当事国2カ国だけでなく、規則に加盟するネットワーク内であれば第三国にも広げ適用できる。

(注2)汎欧州・地中海条約(PEM):EUと周辺の国と地域が、特恵関税を適用するための共通の「原産地規則」を定めた単一地域的枠組みのことで、域内貿易の締約国間では対⾓累積を許容する統一原産地規則の採⽤や、原産地証明書の取得方法簡素化による手続きの負担軽減や迅速化を実現する。

(井口南)

(トルコ、EU、EFTA)

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