アフリカの2025年の就業人数は5億7,590万人、失業率は6.3%、ILO報告

(アフリカ、エジプト、モロッコ)

調査部中東アフリカ課

2026年01月22日

ILOが1月14日に発表した報告書「世界の雇用と社会の見通し、2026年の動向外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2025年の世界の失業率は4.9%だったところ、2026年も同率4.9%(1億8,600万人相当)で横ばいとなるという。2025年の世界の若年失業率は12.4%に微増し、約2億6,000万人の若者が仕事に就かず、教育・職業訓練も受けていない状態だとした。根強い男女差もあるという。また、世界では、約3億人の労働者が1日当たり3ドル未満の収入で暮らす「極度の貧困状態」にあると指摘した。

北アフリカで失業率が高い、アフリカ全体では改善

同報告書によると、アフリカの2025年の失業率は6.3%だった。失業率は2020年の7.1%からは改善したものの、2027年まで6.2%とほぼ横ばいの予測だ。アフリカの2025年の就業人数は5億7,590万人で、失業人数は3,860万人だった。アフリカにおけるインフォーマルセクター(非正規雇用など)の就業率は85.2%と、世界全体の57.7%よりも顕著に高い。

アフリカにおいて失業率は地域差もあり、2025年は、サブサハラ・アフリカで5.7%のところ、北アフリカでは9.9%と高かった。

北アフリカの失業率も改善傾向にあり、エネルギーインフラや不動産開発に関する建設業、農業などの分野で雇用増加が確認された。特にエジプトにおいて、不動産開発が外国直接投資の主要な受け皿となっており、建設業の雇用が増加したと指摘した。モロッコやチュニジアでの、気候条件の改善による農業分野の雇用増加もあるという。一方、北アフリカの若年層失業率は22.6%と2020年以降で最高水準だとし、女性の若年層では35.6%に達すると指摘する。

サブサハラ・アフリカでは、雇用の増加により、2024年から2025年にかけて労働人口が1,540万人増加した。サブサハラ・アフリカでは非正規雇用が多く、これは農業雇用率の高さ、都市部における正規雇用創出の不足によるという。

なお、アフリカで1日当たり4.2ドル以下の収入で暮らす貧困層は51.2%と半分以上を占める。北アフリカでは貧困層は11.3%だったのに対し、サブサハラ・アフリカでは57.1%だった。報告書では、アフリカでは若年層(15~29歳)の技術・職業訓練への参加は6.5%と限定的で、中等教育レベルでの職業訓練機会が不足していると指摘した。

(井澤壌士)

(アフリカ、エジプト、モロッコ)

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